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TEL:0467-45-6700
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右小児肘内障の2才女児がお昼休みに急患で来院

2020年03月24日|小児肘内障

午前中の治療時間が終わり、12時15分過ぎに机で書類の整理をしていると電話が鳴りました。

電話に出ると、昨年11月末から今年の1月まで左上腕骨遠位端顆上骨折で通院されていた、2才女児のお母さんからでした。

先程、娘さんがお父さんと出掛けて帰ってきてから、右腕を痛がって全く動かさないとのことで、今は泣いている娘さんに昼食を食べさせているとのことでした。食べては泣いて、食べては泣いての繰り返しで、電話口にも娘さんの泣き声が聞こえました。

少し遠くにお住まいなので、13時半に来ていただくことにしました。私も急いで昼食を取り、1時20分ごろに4階の自宅窓から下の通りを見ていると、車で患者さんが早く到着されたので、すぐに1階の接骨院へ降りました。

1月以来でしたが、〇〇ちゃんは2ヵ月以上も定期的に通っていて慣れていたので、待合室の絵本を左手で取り出し、お父さんに読んでとおねだりしていました。特に泣くことも無く元気でしたが、その間右手は全く使いませんでした。右腕は写真のように肘が曲げられずにダランとしていました。

 

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電話では、全く負傷の原因がわからないと仰っていたお父さんでしたが、よくよくお聞きするとやはり娘さんの右手を引っ張った覚えが有ると思い出されたようでした。


トレーナーを脱いでもらって、シャツの袖を肘の上までめくり左・右の肘関節を観察し、触診してから、お父様から娘さんの右手を引っ張ったと、はっきりとした負傷原因をお聞きできたので小児肘内障(脱臼)の整復をしました。

整復をすると、抱っこをしていたお母さんにも、はっきりと聞こえる整復音が得られました。

整復後、少しの間は右手を使わなかったのですが、間もなく写真のように手を使うようになり、ご両親も安心されておりました。

 

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はじめての小児肘内障(脱臼)でご両親はとても驚かれたご様子でしたが、手首を強い力で引っ張らないように気をつけてください。もしも子供さんが一緒に歩いていて転びそうになったら、上腕をつかんでください。幼児には肩の脱臼は起こりませんのでご安心ください。再脱臼しないようにお気をつけください。お大事に。

  

 

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年末の12月28日(土)の早朝に右肩関節脱臼の男性が来院

2019年12月30日|脱臼

年内は残すところ12月28日(土)と30日(月)の午前中で仕事納めでした。年末は患者さんも忙しくされているため、例年では暇になるのですが、優先予約制にしたこともあり、この2日間は予約で一杯になりました。

 

そんな12月28日土曜の早朝7時20分頃、接骨院の電話が鳴りました。

妻が電話に出ると「そちらは脱臼を診てくれるのですか?」と男性からの急患の電話でした。

電話を代わりお話を聞くと、昨日の午後3時ごろにお酒を飲んで酔って転倒された際に右肩を負傷され,ご自分の症状をネットで検索されて肩関節脱臼ではないかと思われたようでした。

私は昨日に転倒されて肩関節脱臼をしていたら夜眠れないはずで、負傷当日のうちに医療機関を受診されると思い、肩鎖関節脱臼ではないかと推測しました。

 

因みに現在通院中の左肩鎖関節脱臼の患者さんの外観です。こちらの患者さんも酔って階段で転倒してしまい負傷されました。左鎖骨の外端に段差が認められます。

 

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さて、7時40分頃に患者さんが到着されたのですが、また接骨院の電話が鳴り私が電話に出ると、今度は町田市在住の腱性マレットフィンガーの女性の新患の方からでした。妻に接骨院へ降りてもらい、男性患者さんの受付対応をお願いしました。

腱性マレットフィンガーの女性は12月12日の負傷日に整形外科でこの怪我は治らないからと言われて、1週間ほどで固定を取られてしまい、今は固定をされておらず、左手第3指の第一関節は可なり曲がっているとのことでした。

予約が一杯だったので、午後1時に来院いただくようにお伝えして電話を切りました。

 

急患の肩関節脱臼の男性患者さんですが、接骨院へ降りて直接お話を聞くと、警備員のお仕事をされている横浜市在住の66才の方でした。昨日の午後3時に餅つきをされ、その時にお酒を飲んでかなり酔われてしまったようで、つまずいて転倒されたのは覚えているものの、どのように負傷されたかまでは覚えていないご様子でした。

 

お仕事の服などで可なり重ね着をされていたため、患部の右肩が痛まないように、ゆっくりと右側から服を脱いでいただきました。整復前の外観が下記になります。

  

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明らかに肩鎖関節脱臼ではなく右肩関節脱臼(前方脱臼)でした

やはり昨夜はあまり眠れなかったそうです。通常なら救急病院へ行かれ整復されていれば、昨夜は眠れたのではないかと思います。また、脱臼は時間が経てば経つほど整復が難しくなる疾患です。

 

超音波観察装置で脱臼の状態を観察すると、半日以上過ぎている為、大胸筋の牽引力で上腕骨頭が中枢へかなり転位しておりました。

私は4階の自宅に戻った妻を呼び戻し、動画撮影してもらいながら、整復を試みました。

取り敢えず呼吸法で、ゼロポジションまでは痛がられることなく挙上が出来ました。そして末梢牽引をしながらゆっくりと待ちました。

暫くしてから、上腕を外旋・内旋しましたが整復されず、もう暫く末梢牽引をして様子を見ました。

しかし、8時から予約の患者さん二人が待合室でお待ちでした。お一人は治療後すぐに仕事が有るため、一旦整復動作を止めて、予約の患者さんの対応をせざるを得ませんでした。

診療の開始時間も押し迫っていたため、妻には動画撮影を止めてもらい、いくつか他の肩関節脱臼の整復法を試みましたが、整復が困難でした。

 

尚、もう一人の8時予約の患者さんは、ご予定がないとのことで申し訳なかったのですが、暫く待っていただくことをお断りして、また右肩関節脱臼の整復動作を再開しました。

可なり汗もかいてきて、流石に牽引している手も疲れてきてしまったのですが、ゼロポジションの牽引を緩めずに上腕骨頭を腋窩から右手で押さえて、上肢を下方へ降ろしたところでやっと整復が完了しました。下記が整復後の外観です。

 

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再脱臼をしないように、左手首を右手で持っていただき、背中に手を当てて補助しながらベッドに座っていただきました。利き手で不自由かとは思いましたが、アームホルダーという三角巾の代わりになるバンドで提肘固定し治療を終えました。 

この後はすぐに警備のお仕事が有り、明日の29日(日)で仕事納めとのことでした。また、来年からは現場が地元の横浜になり大船には来られなくなるとのことでした。

当院への通院は困難なようなので、新年早々にでも、ご自宅近くの病院で骨折の合併症の可能性も有るため、精密検査を受けられるようにお伝えしました。

 

翌日、患者さんと連絡が取れたので、新年に患者さんが医療機関を受診される際、担当医師に写真を見せていただければと思い、上記の右肩関節脱臼整復前と整復後の外観写真を患者さんに取りに来ていただき、お渡ししました。

 

お一人暮らしで、寒い冬の時期に屋外での警備の仕事は大変かと思います。

再脱臼されないこと、反復性に移行しないことを祈っております。お大事に。

 

年末で治癒になる患者さんもいれば、年末に転倒されてしまい、お正月を固定したまま過ごされる患者さんもおります。

入浴をされる時に患部を洗えず過ごされる患者さんは、とてもお気の毒ですが、来年は怪我をしっかり治され、怪我の無い、良い年になる事を心よりお祈りしております。

 

 

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第28回 日本柔道整復接骨医学会 口頭発表を終えて

2019年11月28日|マレットフィンガー

11月23日(土)、24日(日)に第28回 日本柔道整復接骨医学会が

東京有明医療大学で開催されました。

今回

「医科で改善が困難と言われた、陳旧性腱性マレットフィンガーの2症例」

と題して口頭発表をしました。下記が要約文と症例です。

 

Key Word:陳旧性腱性マレットフィンガー、固定期間、固定期間中の物理療法、夜間固定、日中のテーピング固定

 

「背景」

 

腱性マレットフィンガーは整形外科領域において難治性疾患に位置づけられている。陳旧性腱性マレットフィンガーでは、経過が不良なため医療者側が治療を拒むことも多い。当院ではホームページに腱性マレットフィンガーの症例の経過等を掲載し、常時20名以上の腱性マレットフィンガーの患者さんが通院中である。通院中の腱性マレットフィンガーの患者さんの殆どの方は整形外科から転療され、固定装具などの圧迫により、水疱形成、発赤、浮腫、疼痛、可動域制限を呈している。そのような中、腱性マレットフィンガーを負傷され、長期に渡り放置された後に整形外科を受診され、担当医より治療をしても改善の見込みはないと治療を拒否された陳旧性腱性マレットフィンガーの患者さん2名を施療し、良好な結果を得たので報告する。

 

「対象」

 

【症例①】左手小指腱性マレットフィンガー。

41才男性。職業:自動車の整備士。

<負傷年月日>2018年10月11日

<当院初検日>2018年11月3日《負傷後23日》

 

2019年1月29日治癒時 負傷111

 

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 通院期間:89日 通院日数:6日 治癒

 

  健側:伸展+10度 患側:伸展0度


  健側屈曲85   患側:屈曲80

 

  

【症例②】左手母指腱性マレットフィンガー。

13才女性。中学2年生。所属クラブ:軽音楽部でギターとピアノ演奏。

<負傷年月日>2019年2月10日

<当院初検日>2019年3月28日《負傷後47日》

 

2019年3月28日来院時 《負傷後47日》

 

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2019年7月27日《負傷後168日》治癒時。 下記写真。 

 

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ギターとピアノ演奏、体育のバスケットボールなどに支障なく治癒。

 

通院期間:123日(17週+4日) 通院日数:25日 

  

 

  健側:伸展+10度 患側:伸展+10度


  健側屈曲90   患側:屈曲85

 

 

「結果」2症例共に入浴以外のプラスチックキャスト材、伸縮性テーピングを併用した固定処置、物理療法、機能訓練を施行。経過で固定強度と固定時間を減らし、QOL上支障のない関節可動域を得られ治癒した。

 

「考察」①2症例共に放置されていた期間に、無理な圧迫固定による拘縮症状が無かったこと。②固定後も拘縮症状が生じないように、入浴の際、患者さん自身が容易に取り外し可能なプラスチックキャスト材を使用したこと。③年齢的に若年者であったこと。などが組織修復を可能にした要因と考える。腱性マレットフィンガーは陳旧例であっても柔道整復師が積極的に施療すべき疾患であると考える。

 

負傷後から長期に渡り放置された2症例を経験し、患者さんのご協力により良好な結果を得ることが出来ました。

症例発表にご協力頂きました患者さんには、心より感謝申し上げます。

 

 

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私的勉強会の早朝に小児肘内障の2才女児が来院

2019年09月24日|小児肘内障

毎年、9月の連休には「敬身会」という私的勉強会が開催されています。

静岡県、京都府、新潟県十日町市、東京都、神奈川県の有志の柔道整復師集い、一泊二日でホテルの会議室を借りて、初日の3時間は4人の先生が症例等の発表を行いました。翌日の3時間は前日の発表内容の疑問点等をディスカッションし肩の脱臼整復の実技等を行いました。

今年は9月22日(日)、23日(月)埼玉県羽生市のルートイングランティア羽生SPA RESORTに宿泊し、初日の勉強会の後には皆で温泉に入り、宴会では美味しい食事に舌鼓を打ち、美味しいビールを飲みながら、日頃の労をねぎらいました。


「敬身会」は臨床で疑問に思った事を経験が豊富な先輩柔道整復師遠慮なく質問が出来て、先輩柔道整復師は包み隠さず自身の経験を踏まえて、手取り足取り指導してくださる素晴らしい会だと思っております。

今回は20代の若手柔道整復師が4名も参加し、急に若返り、52才の私も若手ではなくなってしまいました。

 

今回私は幹事を仰せつかっていたので、宿泊予約などの手配をしていたこともあり、早めに現地に着く予定でした。しかしながら、この敬身会のある9月の連休前後には必ず急患の連絡が入るのでとても驚かされます。

 

勉強会の初日には、2番目に発表することになっており、仕事が忙しく前日の深夜までパワーポイントで発表の資料を作成していました。深夜1時を過ぎてしまい、翌朝少しで完成のところまで仕上がっため、朝の7時30分に目覚まし時計をセットして床に就きました。

布団に入ると翌日のことを色々と考えてしまい、中々眠れませんでした。


敬身会の勉強会当日は、現地に午後2時の集合だったため、9時半に大船を出て現地で昼食を取ろう考えておりました。

朝8時に珍しい左手第2手根骨脱臼のサッカークラブの中学生男子とテーピング固定の約束をしていたため、その後に発表資料を完成させて出発しようと考えつつ何とか眠りにつきました。


朝7時15分に接骨院の電話が鳴り、妻が電話に出てくれ、小児肘内障の2才女児の急患とのことでした。

電話を代わり、15分程で来られるとの事だったので、急いで洗面と身支度をして接骨院に下りると、7時30分には患者さんが車で到着されました。

 

運転席からお母さんが降りてきて、後部座席のドアを開けて、チャイルドシートから可愛らしい女の子を抱きかかえると、その奥から小学校の高学年と思われる女の子が降りてきました。

すぐに待合室に入っていただき、そのまま治療室の椅子に座っていただきました。

 

お母さんに負傷の原因をお聞きすると、一昨日の金曜の17時頃に、仕事が休みだったご主人が保育園へ娘さんを迎えに行き、その時に娘さんの両手首をつかんでぶらんぶらんと遊んであげていたら、急に泣き出して左手を使わなくなった様子でした。

 

来院時整復前の外観が下記です。左手をだらんとして2日以上あまり使わなかったそうです。

 

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整復後の外観が下記です。

整復をすると、お母さんにも聞こえる整復音が聞こえましたが、女の子は顔を少し歪めただけで、幸い泣かれませんでした。

 

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暫くすると、ボタンを押すと音楽が流れる絵本で遊ぶようになり、左手を普通に使うようになったので、お母様も安心されておりました。

 

また娘さんが肘の脱臼小児肘内障)にならないように、手首は持たずに上腕を持ったり、脇から抱え込む様にして手首を引っ張らないように諸注意事項をお伝えました。

お子さんが4人居て、金曜はお母様が残業で帰宅が深夜12時だったそうで、ご主人が金曜日の負傷後すぐに連れて来られればと思ったのですが、今まで肘の脱臼小児肘内障をされたお子さんがいなかったため、娘さんが脱臼しているとは考えられず、そのうちに自然に治るだろうと思っていたそうです。

 

小児肘内障の場合には、受傷後すぐの脱臼時は泣いて痛がりますが、

  その後は手を使わないだけで痛みをあまり訴えなくなります。

 

2日以上過ぎてから来院された肘の脱臼(小児肘内障)はとても珍しいですが、万が一肘の脱臼(小児肘内障)になってしまった場合には、様子を見ずにすぐに来院下さい。お大事に。

 

 

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深夜に左足関節(ショパール関節)捻挫の男性が来院

2019年04月30日|捻挫

4月27日土曜日の23時40分頃の入浴中に、髪を洗っていると妻が急患の電話を取ったようで

「急患だけど、あとどれくらいで出られる?」と聞かれました。

シャワーの音にかき消されて、聞こえ辛かったのですが、

「15分で来られるそうだけど、20分後にしてもらう」 と妻。

「じゃあそうしてもらって」と私。

 

正直なところ「何でこんな深夜に、ましてや風呂上がりに参ったなー」

と心の声が聞こえておりましたが、これも急患応需をうたっている宿命と納得し、

急いで髪を乾かしました。

 

一階の接骨院へ降りるとまだ患者さんは到着しておらず、道路に出て見渡しても来る気配は有りませんでした。

接骨院へ戻り少し待っていると、ピザ屋さんのデリバリーのような三輪バイクで患者さんが到着しました。この時すでに午前0時を過ぎ4月28日になっていました。

 

患者さんは以前もバスケで右足首を捻挫して、急患で来院されたのですが、今回は左足首のようでバイクを降りると右足でケンケンした状態で、一歩も左足を着くことが出来ませんでした。

接骨院の中へすぐに入っていただき、初診申し込み用紙に記入していただきながら、左足首の患部を観察しました。負傷の原因はバスケのゲーム中にリバンドに跳んで、着地の際に左足首を内側に捻ってしまったようでした。下記の写真では外果の前方のショパール関節部分が腫れ、発赤も生じていました。

 

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前距腓靭帯部に腫れは無く、圧痛も有りませんでしたが、ショパール関節部には少し触れただけでも相当な痛みを訴えられました。

上記の写真では分かり難いですが、下記の両足関節の正面からの写真ではショパール関節部分の腫れの差がはっきり分かります。

  

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ショパール関節には二分靭帯(=Y靭帯:踵舟靭帯と踵立方靭帯)が有り、しばしば踵骨前方突起裂離骨折を生じますが、痛がり様からは恐らく踵骨前方突起裂離骨折ではないかと思いました。しかし、エコーで観察したところ、踵骨前方突起には裂離骨折は観察出来ず、ショパール関節部の離開と二分靭帯損傷、顕著な腫脹を観察しました。

 

アイシングをしていると、軽い貧血になってしまったため、横になってもらいもう少しアイシングを継続しました。

貧血が落ち着いた頃に整復固定処置を行い、帰りには松葉杖を貸し出しました。

 

 処置を終えると

「昨日じゃなくて、もう今日なんですけど講習会が有って、昨年も欠席しているので行かないとまずいんですよね」「いつも予定の有る前に怪我するんだよなー」

 「それに、明日は横浜マラソンで仮装とかして42.195キロを走る予定だったのですが無理ですよね」 と言われました。

 

「講習会は座学なら松葉杖ついて行けるけど、なるべく安静が良いけどね」 

「マラソンは流石に無理だろう」

 

「マラソンは流石にやめときます」

 

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患者さんのバイクのセルが故障していて、キックでしかエンジンがかからない為、

「来るとき怪我した左足でエンジンかけて、めちゃめちゃ痛かったんですよ」

と言われたので、私が代わりにエンジンをかける手伝いをしました。キック3回でエンジンがかかり深夜1時に無事に帰られました。

 

幸い28,29日の連休後の30日火曜の来院時には、松葉杖を使用しなくても歩けるようになっており、松葉杖を返却されました。

 

バスケが早く出来るように治しましょう。それよりまずは仕事が普通に出来るようにしましょう。お大事に。

 

 

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腱性マレットフィンガーの60才男性がほぼ完治

2019年04月01日|マレットフィンガー

左手第4指腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)の60才男性がほぼ完治され、3月30日で治療を終えました。 

負傷年月日は平成30年12月2日日曜日で、釣りの道具を棚に置こうとして突き指をしたのか、シャワーの後の着替えで突き指をしたのか定かではなく、台所でタバコを吸っていたら左手の薬指の第一関節が60度くらい曲っていて、自力では伸ばせない状態だったそうです。同日、救急外来専門の病院で外科医の診察を受けられて、アルフェンスシーネで固定をされました。翌日は会社近くの開業整形外科を受診されて、アルフェンスシーネを交換することなく、そのままで帰されたそうです

 

当院来院時、12月22日(負傷から21日目)の外観写真です。

  

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これではPIP関節、MP関節までも曲がりませんので、長期間この固定をしてしまうと関節拘縮の恐れがあります。当院来院時までは患者さんご自身で、アルフェンスシーネはそのままにして、テープを交換されていたとのことです。受傷から1週間後には固定を取って、趣味のギターを弾かれたとのことでした。

 

当院では患者さんの指に合わせて作成したプラスチックシーネで第一関節のみの固定に変更し、1~2週間に1回ほど通院いただきました。

 

下記が3月30日の治癒時の外観です。

  

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患者さんの健側の 右手第4指の第一関節は最大屈曲80度、

 

第二関節の最大屈曲110度です。

 

一般的な平均値は第一関節は80度、第二関節は100度です。

 

3月30日患側の左手第4指の第一関節と第二関節の可動域を計測しますと

 

第一関節は最大屈曲78度、第二関節の最大屈曲110度でした。

 

上記写真のように、ほぼ屈伸制限なく完治されました。

 

負傷から治癒まで119日間(約4ヶ月)

 

当院への通院期間は99日間で通院はわずか12日でした。

 

来院された際、患者さんは腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)を受傷されたことで、長年趣味でされているギターの演奏をそろそろやめようかと思っていると言われました。私はすぐにギターの演奏を諦めるのではなく、取り敢えずは

 

ギターを弾く際に左手で弦を押さえられるように、第一関節をほぼ最大に

  曲げられるように改善させること。

 

②ギターの演奏に支障がない範囲内で第一関節を伸ばすこと。

 

  を治療の目標設定にしました。

 

幸い経過が良好だったので、3月初めから少しずつギターの演奏を再開されました。まだ違和感はあるようですが、以前のようにギターの演奏が出来るようになられたので、とても嬉しく思いました。正直なところ年齢的には、こんな短期間でここまで改善されるとは思ってもいませんでした。

これからもギターの演奏を楽しんで頂ければ幸いです。

  

当院にはここ数年の間に鎌倉市内、横浜市、藤沢市、平塚市、茅ヶ崎市、逗子市、横須賀市、川崎市、相模原市、足柄下群湯河原町、東京都、埼玉県、千葉県、静岡県、山梨県、福島県、栃木県、茨城県、京都府、大阪府、兵庫県、北海道札幌市、青森県青森市などから、腱性マレットフィンガーの患者さんが200名以上来院されました。現在も20名以上の方が通院されております。

また、手術後の骨性マレットフィンガーの患者さんも20名以上来院されました。

 

以前から整形外科領域では、腱性マレットフィンガー骨性マレットフィンガーに比べ経過(予後)が悪いと言われております。また、腱性マレットフィンガーは完治はしないと言われる整形外科医も多くおります。また、整形外科から当院に転療された腱性マレットフィンガーの患者さんの多くは、担当医から「骨性マレットフィンガーの方が良かったですね」と言われております。しかし、本当にそうなのでしょうか?

 

それは明らかな間違いです。

 

腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)は 

 

適切な固定具を使用すること。☞患部への圧迫は禁忌

②初期からの物理療法(温熱療法)を施行。当院では超音波バスを施行。

③適切な固定期間(約6~8週間) ☞年齢により異なる固定期間。

6~8週間の固定後の日中のテーピング固定。(職種などにより異なる)

⑤4~12週間の夜間固定により、第一関節の伸展が安定。

 

上記により充分な治療効果が望め、日常生活に支障のない関節可動域の改善が得られます。

 

 

腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)が予後不良になる原因のほとんどは

 

固定具による患部への圧迫によるものです

 

下記は38才男性です。他医にて写真の装具をされていたのですが、痛みが強く16日後に転療されてきました。当院の治療で伸展は0度になりましたが、最大屈曲は約20度制限が残ってしまいました。 

 

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下記は54才男性ですが、負傷後1週間で他医より転療されてきました。この方は担当医から「バンドを強く締めなくては駄目だから」と装着された装具を1週間も我慢されて、夜間痛みで眠れなかったそうです。約3か月間通院頂きましたが、治療の甲斐なく、第一関節の伸展は約-25度で、屈曲は40度制限が残ってしまいました。しかも、第二関節の最大屈曲にも約20度制限が残ってしまい、大変お気の毒でした。

 

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下記の写真は13才の中学生男子ですが、アルフェンスが食い込んだ状態でかなりの痛みを訴えられ、他医より転療されてきました。

 

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アルフェンスを取った状態が下記の写真になります。第二関節から中節骨の背側に陥凹と内出血が生じています。これでは気の毒ですね。中々痛みが引きませんでしたが、幸い成長期の若年者だったことも有り完治はされました。 

  

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上記の写真のように装具のバンド部分やアルフェンス、テーピングによって、患部を強く圧迫されてしまうと患部の組織が圧壊されてしまい、細胞レベルの修復が困難になり、予後が不良になります。

このことが原因となり第一関節が充分に伸ばせなくなったり、曲げることも制限が生じてしまい後遺症が残ってしまいます。また、治療期間も通常より長期に至ってしまいます。

 

つまり、固定による副作用が予後を不良にしております。

 

受傷時に痛みの無かった腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)が病院で固定をしたら、痛みで辛いと言われ転療されてくる患者さんが多数おられます。

 

そういった患者さんの患部を拝見すると可なりの圧迫による陥凹、発赤、浮腫みを生じていて、強い痛みを訴えられる方さえおります。(上記写真を参照)

 

 

当院では年齢にもよりますが、手術後の骨性マレットフィンガーの患者さん(若年者を除く)よりも、負傷初期より(負傷から1か月以内で上記のような装具による圧迫が患部に見られなかった症例)当院で治療された腱性マレットフィンガーの患者さんの方が、日常生活にほぼ支障の無い関節可動域に改善されており経過は良好です

 

総合病院の整形外科、大学病院の整形外科、開業整形外科等の手の外科専門医、整形外科専門医にとって、腱性マレットフィンガーは重きを置く疾患ではありません。忙しい整形外科の外来診療では、重症な骨折や手術を必要とする重篤な外傷性疾患に重きを置いています。これはトリアージの上では致し方の無いことです。

 

さて、腱性マレットフィンガーの患者さんを開業整形外科の医師が、手の外科専門の医師に紹介するケースが多々あります。通常なら整形外科の先生方の連携においては、紹介先の医師は患者さんを紹介され快く思うものです。しかしながら腱性マレットフィンガーの場合は「紹介元の整形外科で治療が可能な腱性マレットフィンガーの患者を何で紹介してきたのか?」と患者さんは医師に怪訝な反応をされてしまいます。手の外科専門医は紹介されたから仕方なく治療をするか、もしくは「当院で診る疾患ではないから、元の整形外科に通って下さい」と言われてしまう患者さんが殆どなのです。

 

ここで患者さんにとっての重大な問題が生じます。 

 

開業整形外科なら通院の間隔が1~2週間であったのに、大学病院や総合病院の手の外科専門医のいる整形外科外来に通院すると、外来患者さんが多いため、4~8週間後の再診となります。そして、患者さん自身が固定具を上手く装着できないまま放置され、時間だけが過ぎてしまいます。その結果「腱が上手く着かなかったから手術をしますか?それとも、このまま固定で様子を見ますか?」となります。

 

患者さんは出来れば真っ直ぐにしたいので、あまり医師も勧めない手術を受けられて、納得が出来ない結果を受け入れられず後悔されている方もおります。

 

保存療法で6~8週間固定をして第一関節が伸びなかったから、手術をするのでは伸筋腱断裂部の組織に変化が生じている為、完治はかえって難しくなります。また、元々、伸筋腱断裂部には血管分布が乏しく、腱性マレットフィンガーで患部に内出血は見られません。もしも内出血が見られたなら、第一関節の側副靭帯損傷を合併されていたか、装具による圧迫で生じたものと考えられます。

 

腱性マレットフィンガーは負傷から2~3ヶ月を経過した予後が不良な症例でも、日常生活に支障のない機能改善が見込めると、手の外科専門医で有名な石黒隆医師が著書の中で述べています。(実際に経験された受傷後3ヶ月で伸展が-50度の左手小指腱性マレットフィンガーの治療をされて、6ヶ月後に伸展0度、屈曲60度まで改善された症例の外観写真も掲載されています)

 

☞骨性マレットフィンガーの手術は「石黒法」という,石黒隆医師が開発した

  手術法で行われております。

 

正直申しまして、もったいないのです。

 

腱性マレットフィンガーは保存療法で充分に機能改善出来る疾患であり、ある程度の年配者(50才~70才)の方でも日常生活に支障のない機能改善は充分に可能です。

40才以下なら概ね完治しますし、50才以下でも完治またはわずかな可動域制限しか残りません。

 

他医での強い圧迫固定により当院に転療された患者さんで、経過が不良な方を拝見しますと、本当に残念で仕方がないのです。

初めから当院で治療をされていれば完治もしくは、ほぼ機能的な制限がわずかで済んだと思われる方が多数おられます。このような患者さんを一人でも減らしたい、少しでも救済出来たらと思い、このようなブログを公開しております。

 

当院は基本的に優先予約制とさせていただいております。来院される場合は電話かメールでご連絡下さい。その際に、負傷年月日、負傷原因、年齢、簡単な治療経過を教えていただき、ご都合の良い日時を受付に伝えていただきご予約下さい。固定処置に時間の掛かる患者さんとは同一時間にならないよう、優先的に拝見します。会社帰りなどで来院される時間がはっきりしない場合は、おおよその来院時間を教えていただければ幸いです。

来院時には箇条書きで結構ですので、負傷年月日、負傷からの経過を記入したメモをご用意いただければ幸いです。宜しくお願い致します。

 

 

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左手小指中節骨剥離骨折を負傷した高校2年の娘が完治

2019年03月08日|骨折

月1日、高2の娘が体育の授業のバスケットボールで左手小指中節骨裂離骨折を負傷してから、早いもので1ヶ月以上が過ぎました。3月の初めに残りの2回のバスケをやりたいと言うので、経過も良かったため、シーネ固定でプレーを許可しました。幸い再受傷をする事も無く、お蔭さまで3月7日に完治しました。


DSC08460.JPG

 

DSC08461.JPG

 

伸展制限も屈曲制限も有りません。

娘にとっては初めての骨折であり、大怪我でしたが早く治って良かったです。

 

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高2の娘の左手小指中節骨裂離骨折の経過

2019年02月23日|骨折

2月1日に高2の娘が体育の授業のバスケットボールで左手小指中節骨裂離骨折を負傷してから、早いもので3週間以上が過ぎました。

お蔭さまで経過も良く順調に回復しております。

 

下記は受傷日の2月1日の外観写真になります。

 

DSC08295.JPGのサムネール画像

 

下記は受傷から22日後の2月22日の外観写真になります。

 

DSC08394.JPG

 

だいぶ腫脹が軽減しております。

 

下記は受傷日の2月1日の外観写真になります。

 

DSC08297.JPGのサムネール画像

 

下記は受傷から22日後の2月22日の外観写真になります。

 

DSC08395.JPG

 

だいぶPIP関節が曲がるようになりました。

この日はシーネ固定をした状態で、体育の授業のバスケットボールを無理はしない約束で少し許可しました。帰宅後に接骨院へ来た娘に聞くと、バスケットボールを主に右手でキャッチして、左手は添える程度に使い、問題なくプレーが出来た様子でした。

写真のように屈曲痛、屈曲制限、骨折部の限局性圧痛などが可なり消退したため、シーネ固定を除去しました。伸縮性テーピングを巻いておりますが、日常生活上は痛みも無く、ほぼ支障のない状態になりました。あと1~2週間で完治できそうです。

 

来週に最後のバスケットボールの授業が有るようですが、再受傷しないようにしっかりとシーネ固定をしてプレーさせようと思っております。

 

 

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高2の娘が体育の授業のバスケットボールで左手小指中節骨裂離骨折を受傷

2019年02月02日|骨折

2月1日金曜日の昼休みに妻と昼食をとっていると、高校2年の娘から妻にメールがありました。

娘「多分突き指した」「結構痛い」

妻「お父さんに言っておくから帰り次第治療だね」

娘「はーい」「めっちゃデカイ氷を渡されて真っ赤っか」

このような妻と娘のメールのやりとりがありました。

どうも体育の授業のバスケットボールで床から跳ねたボールが左手小指に当たったようでした。娘は取り敢えず体育の先生に大きな氷をもらい自分で冷やしたようですが、指の感覚が麻痺するほど冷やしてしまったとのことでした。

午後の4時ごろに娘が接骨院に来て、腫れた左手小指を見ると可なりの腫脹と、屈曲制限が認められました。患者さんはそう多くはなかったので、娘から詳しく負傷の状況を聞き、外観の写真をデジカメで撮りました。(下記の写真を参照)

 

DSC08295.JPG

 

 

DSC08297.JPG

 

負傷状況やPIP関節掌側の限局性圧痛、屈曲制限等の諸症状からPIP関節の中節骨基部掌側骨折(掌側板付着部裂離骨折)を想定しながら超音波観察装置のB‐modo画像で観察をしました。すると転位のない中節骨基部掌側の裂離骨折が観察されました。

娘にとっては初めての骨折でしたが、体育のバスケットボールは好きなようで

「バスケをやっていいの」といきなり聞いてきました。

私は学生時代にバスケットボール部だったので「右手だけでドリブルしたりするのは構わないけど、左手が突き指しそうな試合形式のプレーは当分の間無理だよ」と言うと「そんなのバスケ部じゃないから無理だよ」と笑いながらも少しむっとされました。

短時間ですがアイスパックでアイシングをして、プライトンと包帯で固定処置を施しました。

 

午後の治療時間を終えると妻から「髪を洗えないから、包帯を取ってお風呂に入らせたいから包帯を持って来て下さい」とメールが届いておりました。私は包帯を持たずに自宅に戻り「急性期だがら固定を取っては駄目だよ」と伝えました。今夜からしばらくの間は左手をビニール手袋で覆ってから手首をラップして、包帯を濡らさないように入浴をしないといけないことを、妻は経験上分かっていると思っていたのですが・・・

 

思い起こせば平成19年10月8日、妻は娘が通う小学校のPTAのバレーボールに初参加し、練習ゲームのアンダーレシーブで前に出た時に右アキレス腱を完全断裂してしまい、私が保存療法(早期歩行療法)で治療しました。その際にはシャワーカバーを使用して、受傷当日からシャワーを浴びることが出来ました。

10年以上を過ぎると、怪我の急性期にはしばらくの期間は患部の固定を取らずに入浴したことさえ、忘れてしまうものなのでしょう。

 

現在、娘は毎日学校を終えてから自宅に戻る前に接骨院へ寄って治療をしています。後遺症なくしっかり完治してくれればと思っています。これまで怪我らしい怪我をしたことのなかった娘ですが、このくらいの骨折で済み良かったとも思っております。

患者さんに比べて家族に対しては治療がおろそかになりがちな私ですが、娘が早く体育の授業に復帰できるよう、誠心誠意治療しようと思います。

 

 

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1才2ヶ月の小児肘内障の女の子が来院

2019年01月25日|脱臼

今日の午後3時に1才2か月の可愛らしい女の子がお母さんと一緒に来院されました。

左右の手を使って特に泣いていることも無く、どうしたのか不思議に思いながら治療室に入っていただきました。負傷の原因をお母さんにお聞きすると、お子さんをお腹の上に載せてお子さんの手首を持って腹筋の真似ごとをしていたら、急に泣き出して右手を使わなくなったようでした。

しかしながら、おもちゃを渡しても右手を伸ばしてきておもちゃを手に取り、普通に左右の手を使っていました。

 

お母さんも困惑して「何でもなかったようで、すみません」と言われましたが、左右の手の使い方の違いに気づきました。

というのは、左手は手の平を上に向けておもちゃを持っているのですが、右手は手の平を下に向けたままで前腕を回外出来ない状態でした。

試しに右手を持って前腕を回外させようとすると、嫌がって少し泣きそうな表情になりました。

念のために超音波観察装置で左右の右肘の腕頭関節を観察すると、右肘にはJサインが認められ、炎症の反応も有りました。左肘には認められませんでした。

 

お母さんに小児肘内障(小児に特有の肘の輪状靭帯の脱臼)であることをお伝えして、しっかりと抱っこしていただき整復しました。

するとお母さんにも聞こえる大きな整復音があり、整復されました。

女の子は少しだけ泣きましたが、おもちゃであやすとすぐに泣き止み、おもちゃで遊び出しました。

お母さんに再脱臼しないように、お子さんに洋服を着せる時や入浴後のタオルで手を拭く時などには再脱臼しやすいので、手首を引っ張らないように注意していただくようご説明して治療を終えました。

 

初めての小児肘内障とのことでしたが、また、脱臼しないように気をつけてください。お大事に。

 

 

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