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京都から来院された陳旧性腱性マレットフィンガーの患者さんの経過

2017年07月26日|マレットフィンガー

7月6日より、京都から60代の女性で陳旧性の腱性マレットフィンガーの患者さんが通院されております。

4月25日に路上でつまずいて転倒され、右手の薬指を地面に突いて負傷されました。同日に整形外科を受診され、レントゲン上は骨に異常は無く、腱が断裂したタイプの腱性マレットフィンガーの診断で、アルフェンスシーネでの固定を受けられました。

その後、5月末に37日間(5週間と2日)の固定後、全日のアルフェンスシーネの固定を除去されて間もなく、受傷時のように第一関節(DIP関節)が曲がってしまったとのことでした。

 

 通常は約6週間~8週間の固定期間が必要です。

 

それから1か月ほど過ぎたある日にお電話を頂き、京都からわざわざ来院下さいました。(受傷から72日目・約2か月経過)

 

下記が来院時の第一関節(DIP関節)の最大伸展時と最大屈曲時の外観です。

 

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第一関節(DIP関節)の最大伸展は-50度で最大屈曲は70度(左の健側の薬指は最大屈曲75度)で、写真のように浮腫が強く発赤も認めました。また、第二関節(PIP関節)にもわずかながら屈曲制限(右105度・左110度)を認めたので、1/f(ゆらぎ)SSP通電・音楽療法、超音波バスによる温熱療法後にアイシング(温・冷交代療法)を施行しました。

また、患者さんの薬指に合わせてプラスチックシーネを作成して、取り敢えず入浴時以外の第一関節(DIP関節)のみの再固定を施行しました。また、入浴時には第一関節(DIP関節)をテーピングで固定して、第二関節(PIP関節)の屈伸運動のリハビリと温・冷交代浴をして頂くようにご指導しました。

遠方の方なので、次回来院できるのは2~3週間後とのことでしたので、ご自宅で上手に固定処置とリハビリをして頂くようお願いしました。

 

下記が約3週間後の7月25日に来院された際の外観写真です。

 

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小指に隠れてしまい分かり難いですが、第一関節(DIP関節)の最大伸展約-5度、最大屈曲51度(翌日は60度)と改善していました。浮腫も発赤も可なり軽減しておりました。

 

初検時の7月6日の第一関節(DIP関節)は最大伸展-50度で、最大屈曲70度の20度しか可動域は有りませんでしたが、現在は-5度から60度の55度の可動域に改善されました。伸展が45度改善した分、屈曲が70度から60度になってしまいまいましたが、これから充分に改善できると思います。

 

私自身、京都から患者さんが本当に来られるのか半信半疑だったのですが、以前も大阪の陳旧性腱性マレットフィンガーの女性が東京への出張のついでに来院されたのを思い出しました。患者さんにとっては第一関節が曲がったままでは見た目も気になりますし、機能的にも切実な問題なのだと改めて感じました。

 

 

現在、腱性マレットフィンガーの患者さんは25名程通院されておりますが、早めに転療頂いた患者さんはわずかな可動域制限のみの残存かほぼ完治されており、日常生活に支障なく改善されております。

 

陳旧性腱性マレットフィンガーとは、負傷から数か月以上治療しても指の関節の機能改善が認められず、経過が不良な状態の腱性マレットフィンガーのことを指します。

  

腱性マレットフィンガーは第一関節(DIP関節)の伸筋腱断裂ですが、固定装具やアルフェンスの不適切なサイズ、指に合わないプラスチックシーネ等の固定が第二関節(PIP関節)を含むことにより、第二関節(PIP関節)の拘縮症状を発症してしまいます。 また、痛みを伴わないはずの腱性マレットフィンガーにもかかわらず、伸筋腱の断裂部分への強い圧迫固定により、痛みを訴えて来院される患者さんがとても多くおられます。

 

 

下記は40代男性で受傷から2週間後の来院時の状態です。

他医での初診から1週間後の再診時に担当医がバンド部分を強く締めすぎて、受傷部は陥没し爪床部に水疱形成が認められました。

 

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上記の患者さんは約2か月が経過し、幸い経過は良好です。

 

 

【腱性マレットフィンガーの治療の現状】ー当院に転療された症例からー

 

①正直なところ固定処置の下手な先生が多いのは悲しい現実です。

 

②第一関節(DIP関節)の拘縮を恐れて固定期間が短か過ぎる傾向です。

 

6~8週間の固定後に、夜間固定をしない先生がとても多くいます。

 

④治療経過は,固定だけして2~8週間後の再診の指示では患者さんがお困りです。

 

⑤良くなるかはあなたの運次第と言われた患者さんがおります。

 

⑥痛みが無い(少ない)ため、同情心に欠ける医療者側の対応が問題です。

 

⑦固定具の状態で痛みが有り、再診日よりも早めに受診すると嫌な顔をされ

 

  なぜ早く来院したのかと言われた患者さんがおります。

 

⑧開業整形外科に行き、総合病院の整形外科の手の外科専門医へ紹介されたが、

 

  うちで診る疾患ではないと前の整形外科に戻された患者さんがおります。

 

⑨開業整形外科へ行き、大学病院の整形外科の手の外科専門医へ紹介されたが、

 

  固定装具が代わって、かえって痛みが出てしまった患者さんが通院中です。

 

⑩開業整形外科を受診したら、担当医から私は開業して20年以上になるが、今まで

 

  腱性マレットフィンガーの患者さんを最後まで治療したことは無く、完治した患者さん

 

  を1人も見たことが無いと言われたという患者さんが来院されております。

 

 

《腱性マレットフィンガーでお困りの患者さんへ》

 

上記のような場合には、躊躇せずに転療されたほうが得策です。もしも、固定除去後に第一関節(DIP関節)が再屈曲してしまった場合には、取り敢えずテーピング等で第一関節(DIP関節)のみを伸ばして固定すると、第一関節(DIP関節)は再び伸びてきます。

 

固定具や固定期間の状況にもよりますが、日中に良く手を使う方は第一関節(DIP関節)をテーピングで固定して再屈曲しないように防止して下さい。同時に一定期間は夜間固定を約8時間、毎日欠かさずに行う必要が有ります。

 

年齢等の個人差は有りますが、夜間固定の除去の時期は、一日固定をせずに日常生活を送って頂き、朝と晩で比べて第一関節(DIP関節)が全く屈曲しない状態になった時に、試しに除去して下さい。 

 

整形外科医で、手の外科専門医で有名な石黒隆先生は、著書の中で数か月間の夜間固定の必要性を指摘しております。

 

年齢にもよりますが、適切な治療さえ施されれば腱性マレットフィンガー骨性マレットフィンガーよりも後遺症を残し難い疾患です。

当院で初期から治療された腱性マレットフィンガーの患者さんでは、50歳以下であれば、90%~100%の機能的改善が認められております。

陳旧性の腱性マレットフィンガーの患者さんでも、50歳以下であれば、75%~95%の機能的改善が認められております。

 

腱性マレットフィンガーの患者さんでお困りの方は上記を参考にして頂ければ幸いです。現在、腱性マレットフィンガーの患者さんで混み合う事は有りませんが、受傷からの経過をメモ書きにしてお持ち頂ければ幸いです。特に予約は要りませんが、来院される日時を電話かメールでご連絡頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。

 

 

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陳旧性腱性マレットフィンガーの男性患者さんが治癒

2017年05月22日|マレットフィンガー

本日、昨年の5月28日にフラッグフットボールで負傷されて、他医でのバネ付固定装具後、8月24に当院に転療された陳旧性腱性マレットフィンガーの40代後半の男性が治療を終えました。

 

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当院来院時は上記写真のようにDIP関節が約42度屈曲変形しておりましたが、再固定とリハビリ(物理療法、機能訓練)で下記写真のように、ほぼ伸展0度になりました。

 

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また、下記写真のように屈曲制限もわずかでした。

 

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約9ヵ月間の通院期間で月に2~3日の通院でしたが、20日間もご自宅の千葉や勤務先の東京から通院下さいまして、お疲れ様でした。受傷から約3か月も過ぎてからの治療だったので、可動域制限がもう少し残ってしまうと思っておりましたが、経過が良く「通院して良かった」と喜んでいただけて幸いです。

これからもお身体に気を付けてフラッグフットボールを楽しんで下さい。

 

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3才の女の子が小児肘内障で日曜午後に急患で来院

2017年05月14日|小児肘内障

曜日の午後3時過ぎに、二つ下の妹から「知り合いの娘さんが肘を脱臼小児肘内障)したようだから診てあげて」と携帯に電話がありました。

「今、イトーヨーカ堂から向かうから宜しくね」とのことだったので、急いで用意をして一階の接骨院へ降りました。

すると、既に入口前に御家族でお待ちで、お母さんが3才ぐらいの娘さんを抱っこされ、お父さんが生まれて間もない赤ちゃんを抱っこされていました。「どちらのお子さんかな?」と思いつつ、急いで鍵を開けて待合室に入って頂きました。お母さんが娘さんを椅子に腰かけさせると、娘さんが泣き出しました。娘さんは左手首の上に右手首をちょこんと乗せて、痛そうにしておりました。アンパンマンの音の出るおもちゃやしっぽを引っ張ると前に進む猫バスなどで娘さんをあやして、お母さんに初診申込み用紙へ記入して頂きながら、受傷の原因をお聞きしました。

ご両親とも受傷した場面を見てはいなかったようでしたが、ショッピングモール内の遊具施設で遊んでいて、急に娘さんが泣き出して右手を使わなくなった様子でした。遊具のトンネルを四つん這いで進んで遊んでいて、転倒はしていないとのことで、また、過去に2回右肘関節脱臼(小児肘内障)の経験が有るとのことでした。

 

治療室に入って頂き、お母さんに娘さんを抱っこしてもらい、上腕骨顆上骨折、橈骨遠位端骨折等の症状が無い事を確認して、やや肘関節を伸展し、軽度屈曲位で前腕を回外しただけで、お母さんにも聞こえる整復音と共に整復されました。

整復後は少し泣かれましたが、すぐに泣きやんで「ありがと」とお礼を言われて驚きました。アンパンマンのおもちゃを渡すと右手で使いだし、音を鳴らして遊び出したので、ご両親も安心された様子でした。

 

ご両親には小児肘内障の病態を模型を使って説明して、再脱臼をしないように、手首ではなく上腕部や脇から抱き上げるようにすれば、再脱臼しない事をお伝えました。

帰り際、入口まで見送っていると3才の娘さんから、また「ありがと」とお礼を言われ右手でバイバイをしてくれました。

 

ゴールデンウイークの4月30日(日)、5月4日(木)、5月7日(日)には、みんな2才の男の子でしたが小児肘内障の急患がありました。わずか2週間程の間に小児肘内障の患者さんが4人も来院されるのは珍しいことです。

 

 

小児肘内障(肘の脱臼)の豆知識

 

① 小児肘内障は0才から5才ぐらいまでに多く発症します。

② 小児肘内障は習慣性にもなりますが、後遺症を残さない橈骨周辺にある

  輪状靭帯などの亜脱臼で、成人の関節の脱臼とは異なります。

③ 整復をして治療は1回で終わりです。

④ 再脱臼に気を付ければその日に入浴しても構いません。

⑤ 転倒による受傷か、手を引っ張ったことによる受傷かを見極める必要が有り

  ます。

 

遊んでいて、転んでもいないのに子供さんが急に手を使わなくなった場合には

小児肘内障の可能性があります。

 

 

受傷の原因には以下のようなものがあります。(当院の来院患者さんの例)

 

 ・ご両親と手を繋いで歩いていて子供さんを高い高いして手を引っ張ったとき。

 (お父さんとお母さんの身長差や手を引く力の差で生じます)

 

・お父さんまたはお母さんが子供さんが転びそうになって手首を引っ張ったとき。

 

・子供同志(兄弟や友達)でおもちゃの取り合いや引っ張りっこをしたとき。

 

・兄妹げんかでお兄ちゃんが妹さんの手を引っ張ったとき。

 

・椅子やソファーから後ろ向きでお子さんが降りようとしたとき。

 

・子供さんが滑り台で滑っていたら、身体の方が先に前へ進んでしまい、捕まっ

 ていた持ち手で引っ張られてしまったとき。

 

・子供さんが転びそうになり、自分の手でどこかに捕まったとき。

 

・入浴後に親御さんがお子さんの身体をタオルで拭いていて手を引っ張って

 しまったとき。 

 

・お店でお子さんが床に寝転がってダダをこねて、堪りかねたお父さんが

 お子さんの手を引っ張って立ち上がらせたとき。

 

以上の様な原因が有りますが、お子さんが急に泣き出すと慌ててしまうのも無理はありません。お子さんが泣き出す前の状況を冷静に思い出して頂き、記憶にとどめておいて下さい。現場を見ていなかったとしても、何をして遊んでいたかだけでも解れば大丈夫です。

 

☞ご両親がお子さんの負傷の原因を明確にしておくと診断がし易いです。

 

小さなお子さんは、身体が柔軟で意外と転倒しても怪我をしにくいものです。しかし、転倒後に泣き止まず暫く泣き続ける場合には、骨折の可能性を否定できないことも有ります。

 

小児肘内障の場合には、脱臼をした瞬間には痛みが有り、子供さんはとても泣きますが、暫くすると痛みは軽減又は消失してしまい泣き止みます。それでも、手のひらを返す動作を嫌がり、肘を深くは曲げられません。そのため、泣き止んだあとも患部の腕を使おうとはしません。

 

その様な状態が見受けられる時は小児肘内障の可能性が高いため、整復をして元に戻してあげる必要が有ります。

 

小児肘内障は負傷後から多少の時間を置いても問題は有りません。電話でお子さんの様子を伺い、骨折の可能性が有れば応急処置後、最寄りの医療機関をご紹介いたします。小児肘内障で有れば、外出先から治療室で待ち合わせをして治療を致します。

 

当院は、急患に対応しておりますので遠慮なくお電話ください。

不在の場合でも、留守番電話で私の携帯電話番号をお知らせ致します。

 

 

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金曜の診療終了後に右肩関節脱臼の男性が来院

2017年04月28日|脱臼

ゴールデンウイーク前の28日金曜日の午後8時頃、診療終了後の後片付けをしていると電話が鳴り、受付が出ると

「いま肩を脱臼してしまったのですが、診てもらえますか」と男性からとのこと。

私が電話に出ると、聞いたことのある声だったので

「〇〇君?今どこにいるの」と聞くと

「西友の屋上のフットサル場にいます」とのこと。

「近いからすぐに来れるよね」と言うと

「たぶん行けると思います」との返事で電話を切った。

 

15分ほどでフットサル場のスタッフの方に連き添われて〇〇君が来院した。

左手で右手首を持って可なり痛みで辛い様子だったため、すぐに治療室へ入ってもらいベッドに座ってもらった。

右肩を脱臼した状況を聞くと、フットサルでディフェンスをしていて、相手にフェイントされて右手を挙げた状態で身体を振られた時に、右腕を持っていかれてしまったようで、身体接触なく脱臼した様子だった。

「しくじってしまいました」と嘆いていた彼は、以前にもサッカーで右肩の亜脱臼をしており、当院には3回の通院歴があった。また、完全脱臼も今回が3回目で、いわゆる脱臼癖が有り、反復性肩関節脱臼であった。下記が外観写真である。

 

(傷病名)右肩関節前方脱臼

 

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勤務柔道整復師の杉本に整復を指示し、私は呼吸法で〇〇君の心理コントロールを行い、動画撮影をしながら整復のサポートをした。反復性ではあったが取り敢えず外転挙上法を試みた。しかし整復が困難なようだったので、ゼロポジション法に変更するように指示した。暫くゼロポジションで牽引をして、上腕の外旋をしたところ、どうも痛みが消えているようなので、代わって肩関節の状態を確認してみるとすでに整復されていた。

〇〇君に今の痛み具合いを聞き、整復されたことを伝えるとほっとした表情で

「さっきのような痛みは無くなりました」と答えた。続けて、

「前にも病院でゼロポジションで整復をされて、先生が腕を挙げるのが早くて凄く痛くて大変だったんですけど、今回は今までで一番痛まなくて楽だったです」

と言われ、背中を支えて身体を起こしてから座位で患部のアイシングをした。

アイシングを終えて、シャツも汗でびっしょりだったため、帰ってからシャワーを浴びるだろうと思い、患部を再脱臼しないようにテーピング固定してから三角巾で提肘した。

「明日の29日は午前のみ予約診療するので、10時30分頃来院するように」

と促し治療を終えた。

 

彼にとって身体接触なく肩が脱臼してしまう反復性肩関節脱臼の状態では、フットサルをしていても、再脱臼の恐怖心で思い切ったプレーが出来ない要素になる為、手術も考慮した精密検査をされるように伝えて、他医への紹介状を書き転療となった。

 

肩関節脱臼の手術後は数日間の入院が必要で、固定やリハビリも長期間に渡る為、ある程度の時間的余裕のある方でないと、手術に踏み切れない場合が多い。しかし、術後の再脱臼率は可なり低くなり、生活上の不安無く過ごされている方は多い。

彼にはタイミングが合えば手術をされて、フットサルを再脱臼の不安なくプレー出来るようになればと思います。お大事に。

 

 

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早朝に単純性股関節炎の5才の女の子が来院

2017年04月10日|捻挫

以前も来院されたことのある5才になる女の子のお母様から、今朝の7時5分に電話がありました。朝6時に娘さんを起こしに行き、いつものように娘さんがベッドの上からお母さんへ跳びつき、床に降りると左足を痛がり歩けなくなっているとのことでした。お母様は仕事が有るため、治療をして娘さんが幼稚園へ行けるようにとのご希望でした。7時30分には自転車で来られるとのことでしたので、早めに用意をして1階の接骨院へ降りました。

 

間もなく患者さんが到着して、女の子の歩き方をみると多少は左足をかばっているようでしたが、それ程の跛行は有りませんでした。

「朝は歩けず四つん這いだったのですが、もう痛くないと言っておりまして・・・」とお母様はバツが悪そうでした。

多少の跛行は有るため、初診申込み用紙にご記入いただき、女の子にベットで仰向けになってもらい下肢長差を確認しました。膝を屈曲して左右の下肢長差を診ると左の膝がやや高く、股関節の完全屈曲が困難でした。

 

単純性股関節炎:股関節の骨・軟骨等の未発達な時期に発症する、幼少期(3才から6才くらい)にみられる特有の股関節の疾患です。

 

主な症状は、下肢(股関節、膝関節、足首)の痛みを訴え、跛行や歩行障害が生じます。微熱が出ることも有ります。

原因ははっきりしない面も有りますが、階段をジャンプして跳び降りるのを繰り返したり、走る事が増えたりなど、活動量が増えた時期に発症します。

この女の子は以前も3才の時に同様の症状で来院されたのですが、幼稚園の年長さんになり活発に園庭を走り回っているのでしょう。

 

単純性股関節炎は数日間安静にして、様子を見る(経過観察)だけで症状は治まってしまいますが、遊び盛りのやんちゃな男の子では繰り返し症状が出ることも有ります。

子供さんの股関節痛は、親御さんとしてはとても心配だとは思いますが、単純性股関節炎の場合には安静にしていれば、数日から1週間ぐらいで症状は治まります。とは言え、遊び盛りの子供さんに安静にするよう言い聞かせることは、なかなか難しい事です。

幼稚園や小学校の担任の先生には、お子さんが走ったり、跳びはねたりしないよう注意して頂くように伝えて、ご両親の目が行き届く週末などは、お子さんが安静にするように注意を促されますと早期に治癒します。

女の子は13日木曜に再来院されましたが、症状も無くなり治癒しました。

お子さんがお母さんに甘えたいという心理が働き、症状が増悪する事も有りますが、そんなときには思い切り甘えさせてあげることも大切かと思います。

 

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マレットフィンガーで来院される初診患者さんへのお願い

2017年03月31日|マレットフィンガー

現在、腱性マレットフィンガーの患者さんが約30名(他に骨性マレットフィンガーの患者さんが5名)通院されております。 

通院回数は週に1~3日ぐらいですが、千葉県、東京都、埼玉県等の遠方から通院頂いている患者さんもおり土曜日に来院されている方が多い傾向です。また、土曜日は午前8:00~11:30の診療時間の為、平日の午前中に比べますと患者さんが多く、比較的待ち時間は長くなります。お待たせして申し訳ないですが、余裕を持って来院下さいますようお願い致します。

 

尚、平日は診療時間内に予約なく来院頂いても結構ですが、電話で来院される日時を受付に伝えて頂ければ幸いです。マレットフィンガー土曜日に来院される場合は、事前に必ずお電話下さい。混み合わない時間帯をご指定致します。予約優先であまりお待たせしないように拝見致します。尚、メールでの問い合わせに関しましては、プロバイダーのセキュリティ対策が効き過ぎており、当院には患者さんからのメールが届いておりません。大変申し訳ございませんが、お手数でも電話で問い合わせて頂きますようお願い致します

 

当院は診療時間内は必ず受付が対応しております。

 

午前8時30分~12時15分 午後2時30分~7時30分

 

上記の時間内にお電話頂ければ幸いです。

 

尚、受付は一人ですので、お話が長時間になりますと通院患者さんの受付対応に支障が出てしまうことも有りますので、平日であれば取り敢えず来院頂ければと思います。院長が手の空いている時には、直接お話を聞くことも有ります。

 

また、ご自身がマレットフィンガーを負傷された①原因②負傷年月日③現在までの治療経過(いつからどのような固定をして、何週間で固定を外されたか等)をメモ書きしてお持ち下さいますでしょうか。他の整形外科や接骨院(整骨院)でされていた固定具が有りましたら必ずお持ちください。お持ちでない場合には結構ですが、固定を外された後に第一関節(DIP関節)が受傷された時のように曲ってしまった方は、取り敢えず圧迫しない程度に第一関節(DIP関節)のみをテーピング等で固定して来院下さい。

 

※数日間固定するだけでも、第一関節(DIP関節)はある程度伸びて、維持が

  可能になります。

 

問診をスムーズにして、今後の治療計画等を立て易くするため、恐れ入りますが経過のメモは必ずお持ちくださいますよう、宜しくお願い致します。

 

 

《初診時の治療内容と治療時間について》

 

①問診(今後の詳しい治療内容と治療方針をご説明いたします)

 

当院で作成した詳しい治療内容に関する資料をお渡ししております。

治療方針をよりご理解頂けるように、ご自宅でも読み返して頂けます。

 

②物理療法(初期から超音波バスによる温熱療法を行います)

 

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③固定処置(患者さんの指に合ったプラスチックシーネ固定を作成します)

 

以上で約30分です。 再診の2回目以降は、15~20分程度になります。

 

腱性マレットフィンガーは年齢や指の柔軟性等の影響を受けますが、

50才未満の方なら、およそ8~10割は機能的に改善できる疾患です。

50才以上の方でも、日常生活に困らない程度の機能改善が見込めます。

お気軽にお電話ください。

 

 

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1才10カ月の小児肘内障の男の子が来院

2017年03月27日|小児肘内障

今日の午後6時過ぎに1才10か月の男の子が、右肘の小児肘内障(肘の橈骨頭の周囲にある輪状靭帯の亜脱臼)で来院されました。お母さんから5時ごろに電話を頂いていて、ベビーカーで連れてこられました。目のクリッとした、ほっぺの少し赤いとても可愛らしい男の子でしたが、待合室に着くなり可なり大泣きでした。治療室に入って頂くと、とても抵抗されてしまい、患部の右肘を診る事すらできない状況でした。

 

男の子をよく観察しながら、お母さんに受傷原因をお聞きすると、昨日ご主人が息子さんの右手を持って引き上げてから右手を使わなくなった様子でした。過去にも2度右肘を脱臼した事が有り、様子をみていたら翌日には普通に使うようになっていたとのことでした。

泣きじゃくる息子さんをお母さんに抱っこしてもらい、右肘関節の屈曲、前腕の回外の整復をするとわずかに整復音のクリックを右手母指の指先に触れました。

最後に待合室でベビーカーに男の子を乗せてあげたのですが、腰をのけ反らせて抵抗されながら座らせて、お母さんにベルトを装置して頂きました。最後まで泣かれてしまったのですが、待合室を出るときには泣き疲れたのか、泣き止んでおりました。

 

1才10か月ですと予防接種もしており、注射をされるのではないかと思ったのではないでしょうか。

また、脱臼しないように気を付けて下さいね。お大事に。


 

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右手母指IP関節背側脱臼の30代男性が急患で来院

2017年03月03日|脱臼

昨日は天気が悪く、午後の患者さんが終わりごろにあまり来院されなかったため、早めに片付けを終えて、午後7時半過ぎには自宅の4階に帰宅できました。

パソコンで友人からのメールに返事を書いていると、午後8時に接骨院の電話が鳴り、驚いてすぐに出ました。

電車の中からのようで、携帯の電波が悪く話が途絶えて聞き取りにくかったのですが「満員電車の中で人と接触して、右手母指が動かなくなってしまったので、これから行ってもいいですか?」とのこと。話しているうちに大船駅に着いたようで、当院の場所を教えて接骨院に降りて待っていました。するとまた接骨院の電話が鳴り「今交番に来ているので警察の人と代わります」と言われて「警察の人に聞いたらすぐですが」と言うと「分かりました」と電話が切れました。不思議に思いながら、接骨院の前に出て待っていると、一人の男性がこちらに向かって来ました。お名前を確認すると連絡を頂いた患者さんでした。少し酔っているような感じで、目が充血していました。

患部が右手母指だったので、初診申込みには記入できない為、すぐに治療室に入って頂き、受傷された時の状況をお聞きしました。

ご友人と飲んで湘南新宿ラインでの帰宅途中、渋谷から横浜の間がとても混雑していたそうで、電車内でもみくちゃにされて、人と接触した際に受傷されたご様子でした。

 

右手の母指を見るとやはり脱臼で第一関節(IP関節)が変形しておりました。

(傷病名)右手母指IP関節背側脱臼(写真参照)

 

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「このままでも大丈夫ですよね?自然治癒で」と言われて、痛みも酩酊状態で麻痺していたのか、強い痛みを訴えられなかったのですが「このままでは第一関節が動かないままですよ。整復をして元に戻しましょう」と伝えて整復をしました。1回ですんなりと整復されました。整復後の写真が下記になります。

 

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整復後に少し貧血を起こされてしまったので、アイシングをしながらベットで横になって頂きました。横になってすぐに楽になったと言われたのですが、起きてまた貧血になっても困るのでしばらく横になって頂き、カルテのパソコン入力をしながら色々とお話を聞きました。大分顔色も良くなられたので、一杯のお水を飲んで頂いた後に固定処置をしました。固定を終えると「大分良くなった」と言われて、笑顔を見せましたが目は座っており、酒臭くない割には可なり飲んでいらしたようでした。何を飲まれたかを聞くと、ビールと日本酒を飲まれたようで、量は教えてくれませんでした。いや、覚えていなかったようにも思います。

明日の仕事は本来は休みだったようですが、職場の方がぎっくり腰で休むために出勤しなけれならないとのことでした。その事は繰り返し3回以上、何度も言われておりました。

仕事先が遠くて通院が困難というより、今まで怪我をしてもほとんどが病院へは行かず自然治癒だったとのことで、あまり通院されたくはないご様子でした。しかし、脱臼が整復されても靭帯等の軟部組織損傷は甚大で、少なくとも1ヶ月の治療が必要であると伝えて、明日も仕事帰りに来院されるように促しました。

帰られるころには、大分良くなったと言われて「有難うございました」と何度も何度も振り返りながら、股関節90度で御礼をされて帰って行かれました。妙な笑みを浮かべておりましたが、、、。

最後に「明日は来ないかもしれませんけど」と言われていたのが気がかりでしたが、やはり今日は来院されませんでした。どこかお仕事先の近くで治療頂ければと思います。

くれぐれもお大事に!

 

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マレットフィンガーで来院される患者さんへのお願い

2017年02月27日|マレットフィンガー

1月の1ヶ月間で、腱性マレットフィンガーの患者さんが10名、骨性マレットフィンガーの患者さんが1名来院されました。

現在、腱性マレットフィンガーの患者さんが約23名(他に骨性マレットフィンガーの患者さんが4名)が通院されております。 

 通院回数は週に1~3日ぐらいですが、千葉県、東京都、埼玉県等の遠方から通院頂いている患者さんも多く、通院日は土曜日に集中しております

 

 平日は、診療時間内に予約なく来院頂いても結構ですが、マレットフィンガーで土曜日に来院される場合は、事前にお電話を頂ければ幸いです。空いている時間帯をご指定致します。予約優先であまりお待たせしないように拝見致します。尚、メールでの問い合わせですと返信に数日かかりますので、お手数でも電話で問い合わせて頂きますよう宜しくお願い致します

 

尚、当院は診療時間内は必ず受付がおります。

 

午前8時30分~12時30分 午後2時30分~7時30分

 

上記の時間内にお電話頂ければ幸いです。

 

また、ご自身がマレットフィンガーを負傷された原因や負傷年月日、治療経過等をメモ書きしてお持ち下さいますでしょうか。問診がスムーズになり、今後の治療計画等が立て易くなります。恐れ入りますが箇条書きで結構ですので、簡単にメモ書きしてお持ち下さい。

尚、来院時には腱性マレットフィンガーに関する詳しい資料をお渡ししております。ご自宅に帰られてからも読み直して頂けますし、腱性マレットフィンガーのトータルな治療計画や治療経過がご理解頂ける内容となっています。

  

腱性マレットフィンガーは40歳以下なら、ほぼ完治できる疾患です。

 

50歳以下の方でも、受傷初期から当院で治療されれば80%以上の関節の可動域の改善が見込めます。


腱性マレットフィンガーでお困りの方は遠慮なくご連絡下さい。 

 

 

大船駅東口より徒歩1分

急患応需

交通事故治療対応

☎ 0467-45-6700

大船接骨院 

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腱性マレットフィンガーで来院される初診患者さんへのお願い

2017年01月15日|マレットフィンガー

現在、腱性マレットフィンガーの患者さんが約16名(他に骨性マレットフィンガーの患者さんが4名)が来院されております。 

 通院回数は週に1~3日ぐらいですが、茨城県、千葉県、東京都等の遠方から通院されている患者さんも多く、通院日は土曜日に集中しております

 

 平日は、診療時間内に予約なく来院頂いても結構ですが、マレットフィンガーで土曜日に来院される場合は、事前にお電話を頂ければ幸いです。空いている時間をご指定致します。予約優先であまりお待たせしないように拝見致します。お電話宜しくお願い致します

 

また、ご自身がマレットフィンガーを負傷された原因や負傷年月日、治療経過等をメモ書きしてお持ち下さい。問診がスムーズになり、今後の治療計画等が立て易くなります。恐れ入りますが箇条書きで結構ですから、簡単にメモ書きしてお持ち頂けますでしょうか。宜しくお願い致します。

 

 

大船駅東口より徒歩1分

急患応需

☎ 0467-45-6700

大船接骨院

 

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