HOME > スタッフブログ > アキレス腱断裂 > アキレス腱断裂の保存療法後のリハビリの患者さんが来院
2012年06月16日|アキレス腱断裂
今日、4月8日にテニスで右アキレス腱断裂をされて、総合病院の整形外科で保存療法をされ、6月13日に病院の治療を終えられた患者さんが、私のブログを見て来院された。
今日が10週目(70日目)であったが、患者さんは仰々しい装具をしてして、まだ普通に歩けないと仰る。装具をはずして足首の状態を拝見すると、足関節の底・背屈にかなりの制限と、浮腫も来たしていた。完全に拘縮症状である。これでは普通に歩ける状態ではない。
担当医師からは、あとは自分でストレッチをしたり歩いて下さいと言われ、もう通院はしなくてよいと突き放されてしまったようだ。とてもお気の毒で同情します。
ここで、整形外科の保存療法の治療について説明すると、受傷から数日はシーネ固定を施し、数日後足首を出来るだけ下げた状態でギプス固定を6週間施行。
(松葉杖による完全免荷)その期間、2週間ごとに足首の角度を少しずつ起こしていき、6週間を過ぎたら下腿部の装具となり、松葉杖がとれて歩行がやっと可能になります。
下腿装具の固定期間は2~4週間で、リハビリを開始します。固定期間中は特に患部に対する物理療法はなく、(ギプスをしているので無理な話ですが)今回のように足関節に拘縮を起こしてしまうケースが見受けられます。
手術をした患者さんも、術後にプログラムされたリハビリをきちんとしないと足関節の底・背屈制限が残り、跛行がなかなか取れないことがあります。患者さんは、松葉杖が辛く、2週間仕事を休まれたそうですが、ならば「手術をして2週間入院した方が良かったかもしれなかったですね」と私が言うと同意され悔やんでおられました。
しかし、「担当医師は手術を勧めなかったのですか」と患者さんに尋ねると「自分なら保存療法を選ぶ」と担当医師が言われたそうで、そのため保存療法にされたそうです。
足関節の拘縮はかなり厳しい状態では有りますが、アキレス腱部に傷も残らず綺麗に癒合はしたのですから、前向きに捉えてリハビリ頑張りましょう!