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脱臼

非常に珍しい右手第5指MP関節掌側脱臼の患者さんが来院

2012年11月10日|脱臼

11月10日(土)午前中に近隣の中学校の養護教諭の先生から電話で「中学2年生の女子が体育で指を脱臼した様子で診て欲しい」との連絡が入り、患者さんを待っていると15分程で祖母に付き添われ来院された。

 

負傷の原因は体育の授業でランニングをしていて、走るペースを上げた際前方の人に右手が接触してしまった時に小指を脱臼したとのこと。患者さんの右手を拝見すると右手の第5指のMP関節が90度でロックされ伸展が困難であった。

非常に珍しい「右手第5指MP関節掌側脱臼」である。

 

私は、以前同じ疾患を急患で2度見た事があり、すぐに健側の左手第5指MP関節の可動域を確認した。するとMP関節は最大屈曲75度が限界であった。一般的にはグーをするとMP関節は90度まで屈曲が可能である。

 

以前急患で2度来院された方は、20代の看護師さんで、1度目はベッドから起きようとして、右手を握った状態で着いてしまい負傷され、休日に連絡を頂き急患で拝見した。整復は案外容易で治療して1ヵ月程で治癒された。

 

2度目は、ご友人とボーリングをされていて、ストライクを取った後にハイタッチを小指が曲がった状態でしてしまい負傷され、夜の10時頃に連絡を頂き時間外の急患で拝見した。

 

この患者さんの左右の第5指MP関節部の可動域が最大屈曲80度が限界であった。私の場合は第5指MP関節は最大100度以上屈曲が可能である。MP関節脱臼と言えば背側脱臼が殆どで有るが、このMP関節の柔軟性の違いから生じる特殊な右手第5指MP関節掌側脱臼であった。

 

患者さんには以前同じ症例が有った事を伝えて、デジカメで記録しておいた患者さんの画像をお見せした。全く同じ状態でロックされている右手第5指MP関節部を見て大変驚かれていた。

 

前回はかなり容易に整復されたのだが、今回は脱臼のロック(弾発性抵抗)が強く整復に難渋したが、何とか整復されアイシング後固定を施行した。1週間後にバトン部の発表会が有るとのことだが、それまでに完治は難しいので次回頑張るということで、今回は見学されることになった。  

整復動作で痛い思いをさせてしまいすみませんでした。 1ヵ月ぐらいで完治して、またバトンが出来るので安心して下さい。

 


 
 
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