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2013年01月07日|捻挫
新年明けましておめでとうございます。
昨年末は29日が土曜日だった為に、通年よりも年末の診療が1日短くなり、1月3日まで5連休となりました。通院中の患者さんには長い休診でご迷惑をお掛けしてすみませんでした。
ところで、年末と言えば、クリスマス、買い物、大掃除、年賀状書き等で患者さんは忙しくなり通院間隔を空けられて、接骨院は暇になるのですが、年末になると大掃除や買い物などで怪我をされた患者さんが気の毒ではありますが必ず来院されます。
今回の年末年始は休みも長いので、急患の患者さんが来られる予感はしていたのですが、やはり4人の急患の患者さんが来院されました。
1人目の患者さんは、仕事納めの29日(土)午後3時頃に来院。30代の女性の方で、数日前に道で小走りした際、右膝の内側を捻り、痛みがそれ程強く無かったため様子を見ていたところ、仕事で立ち仕事をしているうちに、段々と痛みが増してきて足を引きずるようになってしまい、仕事を早退して来院されました。
(傷病名)左膝関節捻挫☞内側側副靱帯軽度損傷
アイシング等の治療後は、お仕事が殆んど立ち仕事という事なので、入浴後のアイシングや靴について色々とアドバイスさせて頂いて早速、治療の帰りに靴屋さんで靴を購入されました。年明けの7日に来院された際は、正月中も仕事に出られたようで痛みも引き良くなられていたので、とても安心されていました。
2人目の患者さんは、29日(土)21時30分ごろ来院。通院されているお嫁さんから連絡を頂き、義母の膝を診て欲しいと連絡が有り、患者さんご夫婦と息子さんご夫婦で来院されました。
義母さまが膝を痛められたのは2日前、大掃除中に高い棚の上の物を台に乗って取り、床に降りた際に右膝を少し捻ったような感覚があり、痛みは無いので、そのまま大掃除を続けて、翌日も1日大掃除をして過ごされました。
次の日の朝に右下肢に体重を掛けると右膝に痛みが出るようになり、少しびっこを引くようになったが、やりかけた大掃除を続けて、夕方ご家族と外食に出掛けて食事をされているうちに右膝がジンジンしてきて、まともに歩けなくなってしまい来院されました。来院時は、右膝全体に腫脹が強く右膝の屈曲は90度が限界で、伸展も不十分でした。
(傷病名)左膝関節捻挫☞内側半月板と内側側副靱帯軽度損傷
長めのアイシング後、しっかりと固定処置を施して翌30(日)の朝も来院頂き、お休み中のアイシングと安静、固定の交換をご主人にして頂くようお願いしました。
1月4日(金)に来院された際には、腫脹も疼痛もかなり消退していて右膝の関節可動域も正常に近いところまで回復していました。1人目の方と同様に、受傷時の損傷は軽度でも動いているうちに、徐々に炎症症状が増していってしまった症例でした。
3人目の患者さんは、大みそかの31日(月)の朝8時過ぎに、昨日、眠れないほど左肩が痛くなり、これから診て欲しいと男性の方から電話がありました。もうすぐ出掛けるところだったので、すぐに来院して頂きました。
患者さんは、70代の男性でレストランを営まれており、受傷の原因は、前日にレストランの片づけ作業で年末の大掃除をしていて、左肩を少し捻ったが、痛みはその後感じなかったので片づけ作業が終わるまで続けられました。夜、入浴後に寝ようとしたら、左肩の痛みで朝までほぼ一睡も出来なかったそうです。
患部を拝見すると、左肩の前方にゴルフボール程の腫脹と熱感があり左肩の挙上と外旋は困難でありました。
(傷病名)左肩関節捻挫☞左肩関節包炎と上腕二頭筋腱炎の症状
1月の仕事始めは4日(金)からとの事だったので、何とかお休み中に炎症が取れ、就労が可能になって頂きたいと思いました。
お話を聞くとお独り暮らしということでしたので、包帯でがっちりと固定をしてしまっては、お正月に入浴も出来なくなってしまいます。なので、アイシング後にテーピングとバンド固定をして、お休み中はご自身で、テーピングの上から6時間置きにアイシングをして頂くようお願いしました。また、腫脹と疼痛の軽減に合わせて、アイシングの間隔を空けて頂き、左肩の炎症が起きている所まで深く入らなければ、元旦の夜から入浴も構わないと伝えました。
1月4日(金)朝に来院された時には、患部の腫脹もほぼ消退していて今日のランチ営業が出来ると喜ばれていました。
4人目の患者さんは、3日(木)午前9時来院。
2日夜の帰宅時に接骨院の留守番電話の着信履歴を見ると、朝9時から4回も同じ電話番号の着信履歴がありました。パソコンのデータで検索をしてみると、80代の女性の患者さんで、折り返し電話をしてみました。
その方は書道家の先生で、大変耳が遠くていらっしゃるのですが、電話ですと話がし易く、安心です。色々と原因をお聞きいてみると年末の大掃除で31日に換気扇の掃除を背伸びをしてやり、その日の午後には買い物に出掛けて重たい野菜を持ち運ばれたそうです。
元旦には3度の食事の支度をされて、夕方には右膝が痛みだしたそうです。翌朝起きてみると、足を引きずらないと歩けず、当院に電話をされたそうです。留守電の録音から私の携帯電話をメモされて携帯に掛け直して下さったのですが、私の携帯電話を一か所だけ間違われてメモされており、繋がらなかったようです。
前置きが長くなりましたが、幸い患者さんは痛みだしてからはご自分で右膝を冷やしていて、夜も眠れているようでしたので明日の3日(木)朝9時に来院して頂く約束をしました。
翌朝9時少し前に治療室に降りて行くと患者さんはすでに入り口前に待っていました。すぐに入って頂き、電話でお聞きした原因を確認して、右膝を拝見しました。腫脹は中等度でしたが、膝の屈曲は90度が限界。伸展もかなり制限がありました。歩くのはかなりお辛そうでした。
患者さんは以前、右膝が半月板ロッキング症状を起こした既往もあり、当然、年齢的には軟骨組織の減少や変性を来たしております。
(傷病名)右膝関節捻挫☞変形性膝関節症あり
そんな右膝の状態で年末年始に集中して多くの負荷を掛けてしまい、右膝も悲鳴を上げてしまったようです。アイシング後、固定処置をしていると、お話では1月7日には書き初めがあり、その準備も有るそうでお忙しいとの事でした。
翌日の4日に来院された時には、腫脹も荷重歩行痛も軽減しており何とか書き初めまでには症状が落ち着きそうでひと安心しました。
以上、年末年始の急患の患者さんの4症例でしたが、何れも受傷後に患部に対して継続して負荷を掛けられた為、炎症症状が増してしまった方ばかりでした。怪我をされて、少しでも違和感や痛みを覚えたら我慢をせずに安静が必要です。
また、腫脹や炎症を抑える為に冷却と適切な固定が重要です。
早めの処置で痛みが早く引き、治療期間が短縮出来ます。
急なお怪我は遠慮せずにお電話下さい。