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院長:佐藤和義
住所:〒247-0056
鎌倉市大船1-23-31 サトウビル1F
TEL:0467-45-6700
アクセス:JR東海道線・横須賀線・根岸線 大船駅東口 徒歩1分
駐車場(有料駐車場40分間サービス券発行)

小児肘内障

日曜日に急患の患者さんが3人来院

2013年03月24日|小児肘内障

323日土曜日は中学時代のクラス会があり、12時に帰宅後少し飲み過ぎて頭痛がしたので、酔いを醒ましてから入浴して深夜2時の就寝となってしまった。

 

324日日曜日は午前11時から東京で勉強会があり、955分の大船発の車に乗る予定だったので、9まで寝ようと思っていたのだが、730分に接骨院の電話で起こされた。

 

もちろん妻が電話に出たのだが、急患の電話で子どもさんのお母さんの説明では、朝時に小学2年生の息子さんが小学5年生のお兄ちゃんに布団の上で一本背負いをされて、左腕を痛がっていて手も握れないとのことだった。取り敢えず1時間後ぐらいに来てもらうように伝えて着替えをしていたところ、暫くしてまた接骨院の電話が鳴った。

 

先程の患者さんがもう少し早く来院したいと、電話を掛けて来られたのかと思い妻が電話に出ると、昨日娘さんが左足首を捻り、今日、痛みが強くなっているため9時に診て欲しいとお父様からの電話であった。出掛ける前に治療が終えられそうなので、来てもらうことにした。

 

8時過ぎに先程の小学2年生の男の子とお母さんが接骨院に到着した。お母さんから話を聞くと、現場を見てはいなかったそうだが、お兄ちゃんの話では、布団の上で柔道の一本背負いを弟に掛けて、弟は投げられた時に左腕を身体に巻き込まれてしまったようだ。

 

左腕を診ると腫れも熱感も無く、鎖骨部、肩関節周辺上腕骨遠位端部前腕骨遠位端部に限局した圧痛は認められなかったが、とにかく痛くて泣いている。腕は回旋が困難で、やや回内位を呈していた。肘関節の屈伸は痛がるが多少は可能であった。

 

今まで「いわゆる腕が抜けた」肘関節の脱臼(小児肘内障)歴は無いとの事。

 

小児肘内障2才から5才ぐらいによく発生する、橈骨頭の周囲にある輪状靱帯の亜脱臼であるが、稀に小学生の低学年でも発症するので、(私が診た最高齢は小学3年生の9才だったと記憶している。)

 

症状から小児肘内障だろうと判断し整復を試みた。整復すると、小児肘内障特有の整復音が触知出来て前腕が回外可能となった。小児肘内障では通常湿布も包帯もしないのだが、かなり痛い痛いと泣かれたため、湿布と包帯を施し入浴は許可した。小児肘内障の後は再脱臼し易いので、お母さんにお兄ちゃんが手を引っ張らないように注意を促した。

 

一度自宅に戻り、出掛ける準備をして9時を少し過ぎたところで、もう一人の急患の患者さんが来院された。お父さんの車で来院され、娘さんと言っても11ヶ月の子供さんがいる30代の奥さんで、昨日自宅の玄関先の敷石のところで左足の甲を捻り、痛みは軽かった為近所のご実家まで歩いて往復したところ、今朝は昨日よりも痛みが増して歩くのが辛くなったとのことであった。

 

患部を拝見すると腫脹は軽度で有るが、リスフラン関節部に圧痛が有り、荷重歩行痛が有る為、跛行を呈していた。

 

左中足趾関節捻挫(リスフラン関節捻挫)

 

冷却後、シーネと包帯で固定を施行したところ、荷重歩行痛はほぼ消退し、笑顔で帰られた。

 

治療を終え、時計を見るともう950分であった。急いで、接骨院の戸締りをして、大船駅まで走った。幸い乗ろうとしていた東海道線は遅れていて、横須賀線が丁度良い時間に有り、乗り継ぎも上手くいったため、余裕を持って勉強会には間に合った。

 

朝から2人の急患の患者さんが来院したが、何故か、今日はまだ急患の患者さんが来られるのではと予感がしていた。

 

夕方4時過ぎに勉強会を終えて、携帯のメールを見ると妻から急患のメールが届いていた。電話をしたところ、すでに接骨院の前に患者さんが来ていて、接骨院を開けに行くところであった。

 

患者さんはバレーボールで足首を捻った様子。歩行が困難で、お友達に送って頂いたようだ。妻に患者さんをベッドに寝かせて患部を高くしてアイシングをして待ってもらうように伝えた。

 

1時間ほどで接骨院に到着すると、患者さんと妻が談笑していた。同年代の子供が居る為、話も尽きなかった様だ。退屈せずに待って頂けたのかもしれない。

 

患者さんは30代の女性でバレーボールのプレー中、ブロックに跳んで着地の際に相手のアタッカーの足を踏んでしまい右足首を捻ったそうだ。かなりの痛みで足が床に着けず、ママ友に自分の自転車に乗ってきてもらい、別のママ友に車で送って頂いたそうだ。

 

患部を診ると、1時間以上アイシングをしていたので、腫脹は中等度、内・外側副靱帯の圧痛は著明で、前距腓靱帯の損傷が強く、既往歴は定かではないが、前方引き出し症状(++)であった。

 

左足関節捻挫(前距腓靱帯損傷・脛腓靱帯損傷・踵腓靱帯損傷 ・三角靱帯損傷) 

 

〈左足関節(健側) 前方引き出し症状() 既往症あり〉 

 

足関節部の底・背屈制限があり、整復後シーネ固定を施した。固定後は足も着けるようになり、帰りはぎこちない運転では有ったが、ご自分の自転車で帰られた。

 

日曜日に3人もの急患の患者さんが来院して、忙しい1日であったが充実した1日でもあった。

当院は、お昼休み、土曜日の午後、日曜、祝日、 平日の時間外在宅していれば、急なお怪我の場合には対応しております。

急なお怪我は致し方が無いので、遠慮なくお電話下さい。

1日様子を見ますと腫れも強くなりますし、受傷後出来るだけ早めの冷却・固定処置が大切です

夜間痛も軽減できます。留守電の場合は、実家の電話か私の携帯電話をお知らせしますので、掛け直して頂ければ幸いです。

 

急患応需】

 

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