HOME > スタッフブログ > アキレス腱断裂 > 木曜の午後に右アキレス腱断裂の女性と右足関節捻挫の女性が3名来院
2014年09月26日|アキレス腱断裂
昨日は午後2時からの予約で、前日にテニスで右アキレス腱を断裂された60代の女性を固定処置後、午後4時以降に新患で右足関節捻挫(主に前距腓靱帯損傷)の患者さんが3名来院された。
中学1年生の女性が二人と50代の女性が一人。全員が女性で右足首の受傷であった。
50代の女性は先に電話を頂き「痛みで足が着けないので冷やして明日伺っても宜しいですか」と言われたので、タクシーを呼んですぐに来院されるように促した。
暫くして、その女性は娘さんにつかまり、左足でケンケンをして待合室に現れた。可なり痛みも強い感じだったので、早めに治療室に入って頂き、触診後に整復を施した。「その場で足を着いてみて下さい」と言うと「痛みは有るけれど立てます」と驚いた様子だった。長めにアイシングをしてシーネ固定を施し、帰りには一本杖で両足を着いて歩けるようになりとても喜ばれていた。
翌朝、9時過ぎに来院されて、固定を外すと受傷時の状況からすると腫脹も軽度で荷重歩行時の痛みもかなり軽減されていた。
足関節捻挫は受傷後出来るだけ早急にアイシングと固定処置をすることで、腫れが最小限で済み、組織の修復に妨げとなる無駄な血腫も少ないため、早めに温熱療法への移行が出来ます。そして、早期の機能訓練(リハビリ)が可能となります。
損傷を受けた靱帯は元通りには修復されませんが(繊維性結合組織という代替組織で修復されます)、一定期間の固定や物理療法、早期から機能訓練をすることで、「捻挫癖」と呼ばれるような不安定な関節にはならずに済みます。
多くの患者さんは足関節を捻挫した場合、骨折を心配されて整形外科を受診されます。レントゲン検査で「骨に異常が無いから大丈夫」と医師から言われ安心して帰宅され、出された湿布を毎日自分で貼り換えます。しかし、なかなか自然に治ってはいかず関節の可動域制限を来たしてしまい、大変苦労されている患者さんを私はたいへん多く見てきました。
初期治療を怠りますと、遷延治癒と言って完治まで通常の何倍もの治療期間を要してしまいます。現在、当院には足関節捻挫を1ヶ月前に受傷された患者さんと2年以上前に受傷された患者さんが通院中です。いずれも足関節の可動域制限を来たし、難治性の関節拘縮を呈しておりましたが、徐々に機能回復しております。
足関節の捻挫はエビデンス(科学的根拠に基ずく治療)の割に、医療機関に於いて統一した治療はされておらず、軽視されがちな疾患です。後遺症に悩む前に、早めに御相談下さい。
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急患応需
大船接骨院 院長 佐藤和義