HOME > スタッフブログ > 小児肘内障 > 右小児肘内障の3才の女の子が昼休みに来院
2015年01月21日|小児肘内障
午後1時過ぎの昼食中に3歳の娘さんのお母さんから電話が有り、娘さんが右肘を脱臼したようなのでこれから診て欲しいとのこと。 車で15分ほどはかかるとのことだったので、食事を済ませてから受付で待っていると間もなく娘さんを抱っこしてお母さんが来院された。
かなり泣きじゃくっていて、アンパンマンのおもちゃであやしても私からはそっぽを向いて、お母さんにしがみついている状態で困ってしまった。
既往歴を見ると一昨年の9月(1歳9か月)に同じ右肘の脱臼で来院されていた。その時が初めての脱臼で、つい先日の1月17日に右肘を脱臼して、整形外科を受診され、その後は普通に右手を使っていたとのこと。
娘さんが短期間に2度も脱臼されたことに驚かれていたが、小児の脱臼(小児肘内障)では、受傷当日や翌日の再脱臼もあることをお伝えすると納得されたご様子だった。
受傷原因をお聞きすると、はっきりは分からないが娘さんが木製の椅子の背もたれの木の隙間に右手を差し入れて、抜こうとして引っぱってしまったとのこと。
女の子が少し泣き疲れて落ち着いたところで、 アンパンマンのおもちゃやミッキーさんのぬいぐるみで気を引きながら右肘の脱臼を整復したところ、わずかな整復音を触知し、その後は普通に右手を使うようになりました。
小児肘内障は、大人の肘関節の脱臼とは異なり、橈骨頭にある輪状靱帯の亜脱臼です。整復されれば全く元通りに手を使うようになります。
大人の肘関節脱臼では側副靱帯の損傷を伴い、不安定性が出れば手術に至るケースもあります。
柔道の吉田選手は柔道で投げられた時に受け身で手を着き肘関節を脱臼されて、保存療法で経過を見られましたが、関節の不安定性が残り手術をされました。その後、総合格闘技で大活躍されたのは有名です。
小児の脱臼=小児肘内障は、多少癖のように数回脱臼される児童もおりますが、一定の年齢(5歳ごろまで)になると生じなくなります。後遺症などはなく予後は良好ですので、心配は要りません。
少子社会になり小児肘内障の患者さんは減少しておりますが、当院には定期的に来院されております。他に、肩関節脱臼、肘関節脱臼、指関節脱臼、顎関節脱臼、足関節前方亜脱臼などを急患で拝見致しております。
<急患応需>
急患の場合は遠慮なくお電話下さい。
早朝、昼休み、夜間の急患にも対応しております。お電話の上、来院下さい。
大船駅東口より徒歩1分
☎0467-45-6700
大船接骨院
院長 佐藤和義