HOME > スタッフブログ > マレットフィンガー > 右手第3指腱性マレットフィンガーのヴァイオリン奏者の女性が完治
2018年06月21日|マレットフィンガー
昨日、川崎から通院頂いた、右手第3指腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)のプロのオーケストラ・ヴァイオリニストの50代女性が完治され治療を終えました。
負傷年月日は平成30年1月28日で、ご自宅のソファーにソファーカバーを押し込んだ際に突き指をして負傷されました。翌日、開業整形外科でアルフェンスシーネとテーピングで固定され、週に一回の通院をされました。
3月13日(負傷から45日目・6週間と3日)に固定を除去され、第一関節に25mmのテーピング処置で様子を見ると、第一関節だけではなく第二関節の屈曲制限も生じていたため、当院のホームページを観られて来院されました。
当院来院時、3月19日(負傷から51日目・7週間と2日)の外観写真です。
患者さんの健側の左手第3指の第一関節と第二関節の可動域を計測しますと
第一関節は最大屈曲70度、第二関節の最大屈曲105度でした。
一般的な平均値は第一関節は80度、第二関節は100度です。
患側の右手第3指の第一関節と第二関節の可動域を計測しますと
第一関節は最大屈曲60度、第二関節の最大屈曲77度でした。
また第一関節の伸展は-15度、最大屈曲後は-30度でした。
オーケストラのコンサートスケジュールが6月からは月の9割を超えており、取り敢えずのところ1ヶ月程度は休業が出来るようだったので、ヴァイオリンの演奏は経過を診ながら徐々に始められるようにと治療計画を立てました。
患部が弦を押さえる方ではなくて幸いでしたが、右手の第3指は弓を支える際にはそれなりに力を入れて、曲げた状態になります。
☞ちなみに私は幼少期(幼稚園の2年間と小学校1~3年生)、父に無理やり5年間ヴァイオリンを習わされておりました。父に弓で叩かれたことは今でもトラウマですがヴァイオリンの音色は大好きです。私の音楽好きは、幼少期の音楽に触れる機会が多かった環境からだと思っております。
それはさて置き、プロのヴァイオリニストの方の指の治療には、いつも以上に神経を使いました。 年齢的には概ね完治すると考えておりましたが、コンサートのスケジュールが押し迫った状態で治療をしていく事は、正直大変で長期になると考えておりました。患者さんもかなり大変だったと思います。
それでも3月中旬から4月一杯の約1ヶ月半は、週3日の通院で治療に専念して頂き、経過も良かったため5月から徐々に練習を再開されました。5月は週に一回の通院でしたが、11回のコンサートに復帰され、リハーサルの5時間と本番の2時間の演奏が可能となりました。
6月は月の30日のうち28日もコンサートかリハーサルがあるとお聞きしていました。そのため、6月一杯か7月も治療を予定していたのですが、2~3日ほど24時間テーピング固定をせずに過ごされても、ヴァイオリンの演奏に全く支障がなくなったそうなので治療を終えることになりました。
6月20日の関節可動域、右手第3指の第一関節の伸展は左右ほぼ0度
右手第3指の第一関節は最大屈曲70度、第二関節の最大屈曲105度
左手第3指と同じ関節可動域に改善されました。下記が6月20日の写真です。
負傷から治癒まで144日間(約5ヶ月と3週間)かかりましたが、
当院への通院期間は94日間で22日の通院でした。
まだ、多少の浮腫みはありますが、徐々に軽減していくことをお伝えしました。
最後に『こんなに真っ直ぐに治るなんて、こちらに通って本当に良かったです』と何度も言って頂き、私も大変嬉しく思いました。
これからもヴァイオリンの演奏で聴衆に感動を与えて頂けたらと思います。
現在、当院には年齢は13才~70才、27名(28指)の腱性マレットフィンガーの患者さんが通院中です。(骨性マレットフィンガーのオペ後の患者さんは3名通院中)プロのカメラマン、電気工事技術者、システムエンジニア、保育士、洋服販売など多業種の患者さんが通院中です。
毎月4~5人以上の新患のマレットフィンガーの患者さんが来院されます。
一番遠い方は栃木県宇都宮市の方です。
山梨県
静岡県田方郡
埼玉県さいたま市・上尾市・川越市
千葉県木更津市・習志野市・市川市
東京都港区・豊島区・大田区・渋谷区・中野区・府中市・八王子市
県内は鎌倉市・横浜市戸塚区・逗子市・藤沢市・茅ヶ崎市・平塚市
相模原市
横須賀市(5月29治癒)
足柄下群湯河原町(6月20治癒)
と広範囲の地域から来院頂いております。
腱性マレットフィンガーは50歳以下の方なら、90%以上治る(=可動域の改善)疾患です。40歳以下の方はほぼ完治が見込めます。
50歳~70歳の方でも 日常生活に支障のない機能的改善が見込めます。
※ご注意いただきたいのは、腱性マレットフィンガー(伸筋腱断裂)で医療機関を受診された際の初診から再診までの通院間隔です。開業整形外科なら1~2週間程度の通院間隔で再診を促される傾向ですが、総合病院の整形外科や大学病院の手の外科等ですと、初診から再診までが4週間後から8週間後になる場合が多くあり、その間固定を一切外さないように指示されてしまいます。それは大変危険です。
☞関節拘縮という状態になってしまいます。
また、固定された装具やアルフェンス(アルミの板にスポンジがついているシーネ)、プラスチックシーネ等が少しでも合っていなかったり、固定の圧迫が強かったりしますと指先への血行不良が生じてしまいます。
また、固定が長過ぎて患部の第一関節だけではなく、第二関節の屈曲が妨げられますと負傷していない第二関節の屈曲制限が生じてしまい、大変危険です。その上、隣接する指の関節までも可動域制限が生じてしまいます。
受傷時にはほとんど痛みが無かったのに、固定をしたらズキズキ痛んだり、痛みで目が覚めてしまったりする場合は非常事態です。
☞これも関節拘縮(関節の可動域制限)を生じる原因です。
アルフェンスや装具などの固定で長期間放置されてしまうと、取り返しのつかない後遺障害(可動域制限)が残ってしまったり、治療期間が長期に渡ってしまいます。治療が1年以上かかった方も多数おります。
整形外科医師の腱性マレットフィンガーに対する見解は以下の二つが多い傾向です。(患者さんが医師より言われた内容をまとめました)
①第一関節を長期間固定すると、屈曲制限が生じるため、あまり長くは固定を
しない方が良い。多少第一関節が完全に伸ばせなくても生活に支障はない。
②第一関節を長期間固定しないと真っ直ぐには伸びないので、6~8週間の
24時間固定をすること。それで伸びない場合には、10~12週間まで固定
を延長する。第一関節の多少の曲がり難さが残っても生活に支障はない。
当院はJR大船駅から徒歩1分で、大船駅は湘南新宿ラインなどのアクセスも良いため、遠方から来院される方が大変多い接骨院です。
腱性マレットフィンガーでお悩みの方は、遠慮なく下記の電話番号かメールにご連絡ください。
大船駅南改札(ルミネウイング側)東口より徒歩1分
鎌倉市大船1-23-31サトウビル1階
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☎ 0467-45-6700
大船接骨院