HOME > スタッフブログ > 捻挫 > 深夜に左足関節(ショパール関節)捻挫の男性が来院
2019年04月30日|捻挫
4月27日土曜日の23時40分頃の入浴中に、髪を洗っていると妻が急患の電話を取ったようで
「急患だけど、あとどれくらいで出られる?」と聞かれました。
シャワーの音にかき消されて、聞こえ辛かったのですが、
「15分で来られるそうだけど、20分後にしてもらう」 と妻。
「じゃあそうしてもらって」と私。
正直なところ「何でこんな深夜に、ましてや風呂上がりに参ったなー」
と心の声が聞こえておりましたが、これも急患応需をうたっている宿命と納得
し、急いで髪を乾かしました。
一階の接骨院へ降りるとまだ患者さんは到着しておらず、道路に出て見渡しても来る気配は有りませんでした。
接骨院へ戻り少し待っていると、ピザ屋さんのデリバリーのような三輪バイクで患者さんが到着しました。この時すでに午前0時を過ぎ4月28日になっていました。
患者さんは以前もバスケで右足首を捻挫して、急患で来院されたのですが、今回は左足首のようでバイクを降りると右足でケンケンした状態で、一歩も左足を着くことが出来ませんでした。
接骨院の中へすぐに入っていただき、初診申し込み用紙に記入していただきながら、左足首の患部を観察しました。負傷の原因はバスケのゲーム中にリバンドに跳んで、着地の際に左足首を内側に捻ってしまったようでした。下記の写真では外果の前方のショパール関節部分が腫れ、発赤も生じていました。
前距腓靭帯部に腫れは無く、圧痛も有りませんでしたが、ショパール関節部には少し触れただけでも相当な痛みを訴えられました。
上記の写真では分かり難いですが、下記の両足関節の正面からの写真ではショパール関節部分の腫れの差がはっきり分かります。
ショパール関節には二分靭帯(=Y靭帯:踵舟靭帯と踵立方靭帯)が有り、しばしば踵骨前方突起裂離骨折を生じますが、痛がり様からは恐らく踵骨前方突起裂離骨折ではないかと思いました。しかし、エコーで観察したところ、踵骨前方突起には裂離骨折は観察出来ず、ショパール関節部の離開と二分靭帯損傷、顕著な腫脹を観察しました。
アイシングをしていると、軽い貧血になってしまったため、横になってもらいもう少しアイシングを継続しました。
貧血が落ち着いた頃に整復固定処置を行い、帰りには松葉杖を貸し出しました。
処置を終えると
「昨日じゃなくて、もう今日なんですけど講習会が有って、昨年も欠席しているので行かないとまずいんですよね」「いつも予定の有る前に怪我するんだよなー」
「それに、明日は横浜マラソンで仮装とかして42.195キロを走る予定だったのですが無理ですよね」 と言われました。
「講習会は座学なら松葉杖ついて行けるけど、なるべく安静が良いけどね」
「マラソンは流石に無理だろう」
「マラソンは流石にやめときます」
患者さんのバイクのセルが故障していて、キックでしかエンジンがかからない
ため、
「来るとき怪我した左足でエンジンかけて、めちゃめちゃ痛かったんですよ」
と言われたので、私が代わりにエンジンをかける手伝いをしました。
キック3回でエンジンがかかり深夜1時に無事に帰られました。
幸い28,29日の連休後の30日火曜の来院時には、松葉杖を使用しなくても歩けるようになっており、松葉杖を返却されました。
バスケが早く出来るように治しましょう。それよりまずは仕事が普通に出来るようにしましょう。お大事に。
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