2017年09月19日|小児肘内障
9月17日(日)18日(月)は京都で第21回の敬身会という私的勉強会がありました。症例発表があり、ノートパソコンとプロジェクターを持参して、朝8時の小田原発の新幹線に乗る為に、7時前の大船発の東海道線に乗りました。台風の影響も幸い少なく勉強会は盛会に終わり、充実した2日間を過ごすことができました。
帰りの新幹線では疲れも有り1時間ほど眠りました。目を覚ましてすぐにスマホのメールをチェックすると、妻から急患の連絡が入っていました。
「2才のの肘の脱臼で整骨院で一度診てもらったらしく、はまっていないみたいなので診て欲しいとのこと」
「午後7時30分頃に帰宅予定なのでと伝えたところ、待っていて下さるとのことでした。帰宅次第、連絡しますと伝えました。お子さんは今は寝ているそうです。」
「前にも診ている患者さんで○○さんです。」
小田原で東海道線に乗り換えるときに連絡をする事を伝え、小田原で東海道線に乗り換えると、大船到着は7時31分でした。
大船駅に着くと足早に接骨院へ向かい、妻が接骨院の受付で待っていてくれました。
間もなく患者さんは来るだろうという事で、妻を自宅の4階へ帰すと、間もなく患者さんが到着されました。
お父様が2才の男の子を抱っこして来られましたが、全く泣いてはおらず静かでした。もう会うのも3回目だったので、私を見ても嫌がりませんでした。
下記が整復前の状態で、右肘を伸ばしたまま右手を使おうとしませんでした。
受傷の原因は、お父さんと布団の上でゴロゴロしていて、寝返りで脱臼したとのことでした。慣れていたため、あまり抵抗はされなかったのですが、整復の瞬間は少しだけ泣かれていまいましたが、すぐに泣き止んでおもちゃを渡すと両手でつかんでから右肘を曲げて右手が使えるようになりました。
下記が整復後の様子です。
当院には小児肘内障で4月と6月に通院歴が有りました。
前々回も、日曜と祝日に開院している整骨院に行かれたが整復されず、その日のうちに当院に来院され整復しました。
前回は当院に直接来院されたのですが、今回は祝日で当院が休診ということも有り、お住まいのすぐ近くで祝日でも開院している同じ整骨院へ、午後2時ごろの受傷後、すぐに行かれたそうです。
その整骨院では、整復動作の後も右手は使わない様子だったようですが、整骨院の先生は脱臼が整復されているのか良く分からないようで、多分大丈夫ではないかと帰されたそうです。帰宅後も息子さんが右手を使わないため、連絡を頂きました。
2才前後の小児肘内障は比較的整復は容易ですが、コミニケーションが取り難いため整復音が整復の確認になります。また、整復後におもちゃ等を患側の手に持たせて、手を使うようになるかの確認をすることも大切です。ただ、来院前に自然整復されてしまっていることも有ります。病院嫌いの子供さんですと、整復されても暫く患側の手を使わないことも有ります。
4才から5才ぐらいになると橈骨頭が成長により大きくなり、輪状靭帯は脱臼しにくくなります。私は小学生の7歳ぐらいの小児肘内障の経験が有りますが、しっかり肘関節を屈曲しないと整復されませんでした。整復音が大きいのも特徴で、そばにいる人の耳にも良く聞こえる大きな音がします。
0才から1才ぐらいですと、整復音は指に触知は出来ますが、音までは聞きとれないことがほとんどです。
2才の男の子のお父さんは抱っこをしていただいていたので、整復音が身体に伝わるかたちで「聞こえました」と整復音を確認いただけました。
半年の間に3回とも右肘関節の小児肘内障ですので、手首から引っ張らないように気をつけて下さい。急患の際はいつでもどうぞご連絡ください。お大事に。
大船駅東口徒歩1分
急患応需
☎ 0467-45-6700
大船接骨院
2017年08月20日|脱臼
8月20日の早朝7時30分に接骨院の電話が鳴り、妻が出ると急患の電話でした。寝起きに2才の息子さんが肘を脱臼(小児肘内障)した様子で、お母さんからの電話でした。私が電話に出ると以前も来院されたことのある患者さんでした。
20分程で来られるとのことで、身支度をして接骨院へ下りました。少し待っていると、8時ごろにお祖母さんと2才の息子さんを抱っこしたお母さんが来られました。
受傷した原因はお母さんが息子さんの添い寝をしていて、起きたらすぐに泣き出したそうで、前回の5月4日も寝返りで左肘を脱臼(小児肘内障)しており、特に転倒や左手首を引っ張った様子は有りませんでした。
すでに息子さんは泣き止んでおりましたが、整復をするとお母さんの耳にも聞こえる整復音があり、急に大きな声で泣き出しました。
それもつかの間、私が振動する猫バスのぬいぐるみを差し出すと、すぐに興味を示して泣き止み、整復された左手を伸ばして握って遊び始めました。
今度は男の子を妖怪ウオッチの絵本であやしながら、お母さんに初診申込み用紙にご記入いただきながらお話を聞きました。今回で左右の肘の脱臼(小児肘内障)は7~8回目ぐらいになるとのことでした。そういえば5月4日に来院された際にお聞きしていたのを思い出しました。息子さんはかなり習慣性になってはおりますが、幼稚園に入る頃には脱臼をしなくなるので、あと1~2年は気をつけて下さいとお伝えしました。
また、当院までは少し遠いので、診療時間内であれば近隣の整形外科を受診頂いて、昼休みや祭日・休日に脱臼してしまったら、いつでもご連絡下さいとお伝えしました。
泣き止んでいたので妖怪ウオッチの絵本を持って記念撮影をしてくれました。
鼻水が出ていたのでティッシュペーパーを差し上げると、もう1週間前から風邪を引いているそうで治りかけとのことでした。風邪も早く治ると良いですね。くれぐれもお大事にね。
大船駅東口徒歩1分
急患応需
☎ 0467-45-6700
大船接骨院
2017年07月29日|小児肘内障
土曜の午後2時少し前、遅めの昼食を食べていると接骨院の電話が鳴り、お孫さんの男の子が肘を脱臼したようなので、これから診て頂けますかとのお祖母様からの電話でした。以前にも当院には来院されており、今は藤沢からこちらへ車で向かっているとのことでした。接骨院前に車を停めて頂くように伝えて、昼食を済ませて接骨院に降りました。
パソコンで検索すると3月に来院された男の子でした。顔を思い浮かべつつ待っていると間もなく接骨院前に車が停まりました。助手席からお父さんが男の子を抱っこして降りてこられました。男の子は大泣きでしたので、ずっと泣いていたのですかと尋ねると、車の中では寝ていて、起こしたため泣き出してしまったようでした。すぐに治療室に入って頂き、負傷の状況をお聞きしましたが、脱臼した状況を聞き取るのも大変な程の泣き声でした。
前回は奥様がお子さんを連れて来られて、ご主人が右手を持って引き上げて脱臼したのですが、今回は公園を散歩していて、転びそうになったお孫さんの右手をお祖父様が引っ張り脱臼したとのことで、転倒はされていないとのことでした。
3月に来院された際のブログを読みましたと言われて、今回もブログにしないといけないと使命感を抱きました。
1才10か月から2才2か月になり、目のクリッとした男の子はひと回り大きくなったように感じました。アンパンマンのおもちゃであやすとかえって大きな泣き声になり、お父様との会話も困難な状態になりました。すぐに整復動作を行うと、大きな泣き声の中でも聞き取れる程、パキッと整復音が聞こえ整復されました。
男の子は寝起きで機嫌も悪かったので、整復された後も暫くは泣いていましたが、泣き声のボリュームは徐々に低下していきました。
お父様とお祖母様に再脱臼しないように、手首ではなく上腕を引っ張ってあげれば肩関節は脱臼しないことを伝えました。また、5才頃までは小児肘内障(肘の輪状靭帯の亜脱臼)になりやすいので、急患は時間外や休日でも、お電話くださいと伝えました。
また、脱臼しないように気を付けて下さいね。お大事に。
大船駅東口徒歩1分
急患応需
☎ 0467-45-6700
大船接骨院
2017年05月14日|小児肘内障
日曜日の午後3時過ぎに、二つ下の妹から「知り合いの娘さんが肘を脱臼(小児肘内障)したようだから診てあげて」と携帯に電話がありました。
「今、イトーヨーカ堂から向かうから宜しくね」とのことだったので、急いで用意をして一階の接骨院へ降りました。
すると、既に入口前に御家族でお待ちで、お母さんが3才ぐらいの娘さんを抱っこされ、お父さんが生まれて間もない赤ちゃんを抱っこされていました。「どちらのお子さんかな?」と思いつつ、急いで鍵を開けて待合室に入って頂きました。お母さんが娘さんを椅子に腰かけさせると、娘さんが泣き出しました。娘さんは左手首の上に右手首をちょこんと乗せて、痛そうにしておりました。アンパンマンの音の出るおもちゃやしっぽを引っ張ると前に進む猫バスなどで娘さんをあやして、お母さんに初診申込み用紙へ記入して頂きながら、受傷の原因をお聞きしました。
ご両親とも受傷した場面を見てはいなかったようでしたが、ショッピングモール内の遊具施設で遊んでいて、急に娘さんが泣き出して右手を使わなくなった様子でした。遊具のトンネルを四つん這いで進んで遊んでいて、転倒はしていないとのことで、また、過去に2回右肘関節脱臼(小児肘内障)の経験が有るとのことでした。
治療室に入って頂き、お母さんに娘さんを抱っこしてもらい、上腕骨顆上骨折、橈骨遠位端骨折等の症状が無い事を確認して、やや肘関節を伸展し、軽度屈曲位で前腕を回外しただけで、お母さんにも聞こえる整復音と共に整復されました。
整復後は少し泣かれましたが、すぐに泣きやんで「ありがと」とお礼を言われて驚きました。アンパンマンのおもちゃを渡すと右手で使いだし、音を鳴らして遊び出したので、ご両親も安心された様子でした。
ご両親には小児肘内障の病態を模型を使って説明して、再脱臼をしないように、手首ではなく上腕部や脇から抱き上げるようにすれば、再脱臼しない事をお伝えました。
帰り際、入口まで見送っていると3才の娘さんから、また「ありがと」とお礼を言われ右手でバイバイをしてくれました。
ゴールデンウイークの4月30日(日)、5月4日(木)、5月7日(日)には、みんな2才の男の子でしたが小児肘内障の急患がありました。わずか2週間程の間に小児肘内障の患者さんが4人も来院されるのは珍しいことです。
小児肘内障(肘の脱臼)の豆知識
① 小児肘内障は0才から5才ぐらいまでに多く発症します。
② 小児肘内障は習慣性にもなりますが、後遺症を残さない橈骨周辺にある
輪状靭帯などの亜脱臼で、成人の関節の脱臼とは異なります。
③ 整復をして治療は1回で終わりです。
④ 再脱臼に気を付ければその日に入浴しても構いません。
⑤ 転倒による受傷か、手を引っ張ったことによる受傷かを見極める必要が有り
ます。
遊んでいて、転んでもいないのに子供さんが急に手を使わなくなった場合には
小児肘内障の可能性があります。
受傷の原因には以下のようなものがあります。(当院の来院患者さんの例)
・ご両親と手を繋いで歩いていて子供さんを高い高いして手を引っ張ったとき。
(お父さんとお母さんの身長差や手を引く力の差で生じます)
・お父さんまたはお母さんが子供さんが転びそうになって手首を引っ張ったとき。
・子供同志(兄弟や友達)でおもちゃの取り合いや引っ張りっこをしたとき。
・兄妹げんかでお兄ちゃんが妹さんの手を引っ張ったとき。
・椅子やソファーから後ろ向きでお子さんが降りようとしたとき。
・子供さんが滑り台で滑っていたら、身体の方が先に前へ進んでしまい、捕まっ
ていた持ち手で引っ張られてしまったとき。
・子供さんが転びそうになり、自分の手でどこかに捕まったとき。
・入浴後に親御さんがお子さんの身体をタオルで拭いていて手を引っ張って
しまったとき。
・お店でお子さんが床に寝転がってダダをこねて、堪りかねたお父さんが
お子さんの手を引っ張って立ち上がらせたとき。
以上の様な原因が有りますが、お子さんが急に泣き出すと慌ててしまうのも無理はありません。お子さんが泣き出す前の状況を冷静に思い出して頂き、記憶にとどめておいて下さい。現場を見ていなかったとしても、何をして遊んでいたかだけでも解れば大丈夫です。
☞ご両親がお子さんの負傷の原因を明確にしておくと診断がし易いです。
小さなお子さんは、身体が柔軟で意外と転倒しても怪我をしにくいものです。しかし、転倒後に泣き止まず暫く泣き続ける場合には、骨折の可能性を否定できないことも有ります。
小児肘内障の場合には、脱臼をした瞬間には痛みが有り、子供さんはとても泣きますが、暫くすると痛みは軽減又は消失してしまい泣き止みます。それでも、手のひらを返す動作を嫌がり、肘を深くは曲げられません。そのため、泣き止んだあとも患部の腕を使おうとはしません。
その様な状態が見受けられる時は小児肘内障の可能性が高いため、整復をして元に戻してあげる必要が有ります。
小児肘内障は負傷後から多少の時間を置いても問題は有りません。電話でお子さんの様子を伺い、骨折の可能性が有れば応急処置後、最寄りの医療機関をご紹介いたします。小児肘内障で有れば、外出先から治療室で待ち合わせをして治療を致します。
当院は、急患に対応しておりますので遠慮なくお電話ください。
不在の場合でも、留守番電話で私の携帯電話番号をお知らせ致します。
大船駅東口徒歩1分
急患応需
☎ 0467-45-6700
大船接骨院
2017年03月27日|小児肘内障
今日の午後6時過ぎに1才10か月の男の子が、右肘の小児肘内障(肘の橈骨頭の周囲にある輪状靭帯の亜脱臼)で来院されました。お母さんから5時ごろに電話を頂いていて、ベビーカーで連れてこられました。目のクリッとした、ほっぺの少し赤いとても可愛らしい男の子でしたが、待合室に着くなり可なり大泣きでした。治療室に入って頂くと、とても抵抗されてしまい、患部の右肘を診る事すらできない状況でした。
男の子をよく観察しながら、お母さんに受傷原因をお聞きすると、昨日ご主人が息子さんの右手を持って引き上げてから右手を使わなくなった様子でした。過去にも2度右肘を脱臼した事が有り、様子をみていたら翌日には普通に使うようになっていたとのことでした。
泣きじゃくる息子さんをお母さんに抱っこしてもらい、右肘関節の屈曲、前腕の回外の整復をするとわずかに整復音のクリックを右手母指の指先に触れました。
最後に待合室でベビーカーに男の子を乗せてあげたのですが、腰をのけ反らせて抵抗されながら座らせて、お母さんにベルトを装置して頂きました。最後まで泣かれてしまったのですが、待合室を出るときには泣き疲れたのか、泣き止んでおりました。
1才10か月ですと予防接種もしており、注射をされるのではないかと思ったのではないでしょうか。
また、脱臼しないように気を付けて下さいね。お大事に。
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2016年08月06日|小児肘内障
8月5日金曜日の午後7時前の診療受付が終わる前に、2才の娘さんのお母さんから娘さんが左肘の脱臼(小児肘内障)をしたようなのでこれから受診したいとの電話が有りました。しばらく待っていると、午後7時15分過ぎに抱っこひもの中で疲れて寝ている女の子とお母さんが来院されました。
今日は大船駅の西口の方で盆踊りがあったらしく、茅ヶ崎の方から親子で来られていて、その帰りだったそうです。左肘の脱臼(小児肘内障)の経験は初めてで、負傷の原因をお聞きすると、盆踊りの帰りに娘さんをお母さんがおんぶしていて、地面に降ろそうとした時に左手が引っ張られてしまったようで、急に泣き出して左手を使わなくなったとのことでした。
娘さんが眠っている間に整復してしまおうと思い、待合室の椅子にお母さんと隣り合わせにそっと座ったのですが、すぐに目を覚ましてしまいました。白衣を観てぐずってしまったようだったので、すぐに左肘をそっと屈曲して回外し整復を終えました。整復音を右母指に触知し、お母さんに整復された事を伝えました。整復の瞬間に少し泣かれましたが、アンパンマンの音の出るおもちゃを持ってきて渡すとすぐに興味を示して、すぐに泣き止んでくれました。そのまま左手を使うようになり、左手でアンパンマンの音の出るおもちゃを掴んで遊んでいました。
再脱臼をしないように、お母さんには手首ではなく上腕部を持って引くようにすれば、子供さんの肩関節は脱臼しない事を伝えて治療を終えました。
小児肘内障(肘の脱臼)の豆知識
① 小児肘内障は0才から5才ぐらいまでに多く発症します。
② 小児肘内障は習慣性にもなりますが、後遺症を残さない輪状靭帯の亜脱臼
です。
③ 整復をして治療は1回で終わりです。
④ 再脱臼に気を付ければその日に入浴しても構いません。
☞タオルでお子さんの身体を拭くときには気を付ける必要が有ります。
⑤ 転倒による受傷か、手を引っ張ったことによる受傷かを見極める必要が有り
ます。
(転んで手をついた場合には、橈骨遠位端骨折や上腕骨遠位端骨折の可能性
が有ります)
しかし、遊んでいて、転んでもいないのに子供さんが急に手を使わなくなった
場合には小児肘内障の可能性があります。
受傷の原因には以下のようなものがあります。(当院の来院患者さんの例)
・ご両親と手を繋いで歩いていて子供さんを高い高いして手を引っ張ったとき。
(お父さんとお母さんの身長差や手を引く腕力の差で生じます)
・お父さんまたはお母さんが子供さんが転びそうになって手首を引っ張ったとき。
・子供同志(兄弟や友達)でおもちゃの取り合いや引っ張りっこをしたとき。
・兄妹げんかでお兄ちゃんが妹さんの手を引っ張ったとき。
・椅子やソファーから後ろ向きでお子さんが降りようとしたとき。
・子供さんが滑り台で滑っていたら、身体の方が先に前へ進んでしまい、捕まっ
ていた持ち手で引っ張られてしまったとき。
・子供さんが転びそうになり、自分の手でどこかに捕まったとき。
・入浴後に親御さんがお子さんの身体をタオルで拭いていて手を引っ張って
しまったとき。
以上の様々な原因が有りますが、お子さんが急に泣き出すと慌ててしまうのも無理はありません。お子さんが泣き出す前の状況を冷静に思い出して頂き、記憶にとどめておいて下さい。現場を見ていなかったとしても、何をして遊んでいたかだけでも解れば大丈夫です。
☞ご両親がお子さんの負傷の原因を明確にされていると診断に役立ちます。
小さなお子さんは、身体が柔軟で意外と転倒しても怪我をしにくいものです。しかし、転倒後に泣き止まず暫く泣き続ける場合には、骨折の可能性を否定できないことも有ります。
小児肘内障の場合には、脱臼をした瞬間には痛みが有り、子供さんはとても泣きますが、暫くすると痛みは軽減又は消失してしまい泣き止みます。それでも、手のひらを返す動作を嫌がり、肘を深くは曲げられません。そのため、泣き止んだあとも患部の腕を使おうとはしません。
その様な状態が見受けられる時は小児肘内障の可能性が高いため、整復をして元に戻してあげる必要が有ります。
小児肘内障は負傷後から多少の時間を置いても問題は有りません。電話でお子さんの様子を伺い、骨折の可能性が有れば最寄りの医療機関へ行かれるようにご指示もいたします。負傷の原因から肘の脱臼(小児肘内障)と判断出来れば、外出先から治療室で待ち合わせをして治療を致します。
当院は、急患に対応しておりますので遠慮なくお電話ください。
不在の場合でも、留守番電話で私の携帯電話番号をお知らせ致します。
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2016年06月28日|小児肘内障
水曜日の午後3時過ぎの診療が始まってすぐに、左の上瞼に絆創膏を貼った女の子がお母さんに連れられ来院されました。少し治療室内が混み合っており、受付に聞くと、初診申込み用紙の人体図には左肘に〇が付いていて、左肘の脱臼(小児肘内障)のようでした。当院は初めてで、以前に1度小児肘内障の経験があり、今回が2回目とのことでした。負傷の原因をお聞きすると、お店の中でお母さんが娘さんの左手を引っ張ってしまったとのことでした。
左の上瞼の絆創膏と紫色のあざが痛々しい感じで、それは先日転んで作ってしまったとのことで、そちらの打撲で受診されたのかと思いましたが違っておりました。
待合室の椅子にお母さんと隣り合わせで座って頂き、泣き疲れていたのか放心状態でいる女の子の左腕をそっと整復しました。整復の瞬間に少しだけ顔が歪みましたが、全く泣かれることなく整復を終えました。暫く左手を使わずにおりましたが、帰るころには左手で物を掴んだりするようになっていました。
再脱臼をしないよう、お母さんには手首ではなく上腕部を持って引くようにすれば、子供さんの肩関節は脱臼しない事を伝えて治療を終えました。
小児肘内障(肘の脱臼)の豆知識
① 小児肘内障は0才から5才ぐらいまでに多く発症します。
② 小児肘内障は習慣性にもなりますが、後遺症を残さない輪状靭帯の亜脱臼
です。
③ 整復をして治療は1回で終わりです。
④ 再脱臼に気を付ければその日に入浴しても構いません。
⑤ 転倒による受傷か、手を引っ張ったことによる受傷かを見極める必要が有り
ます。
遊んでいて、転んでもいないのに子供さんが急に手を使わなくなった場合には
小児肘内障の可能性があります。
受傷の原因には以下のようなものがあります。(当院の来院患者さんの例)
・ご両親と手を繋いで歩いていて子供さんを高い高いして手を引っ張ったとき。
(お父さんとお母さんの身長差や引く力の差で生じます)
・お父さんまたはお母さんが子供さんが転びそうになって手首を引っ張ったとき。
・子供同志(兄弟や友達)でおもちゃの取り合いや引っ張りっこをしたとき。
・兄妹げんかでお兄ちゃんが妹さんの手を引っ張ったとき。
・椅子やソファーから後ろ向きでお子さんが降りようとしたとき。
・子供さんが滑り台で滑っていたら、身体の方が先に前へ進んでしまい、捕まっ
ていた持ち手で引っ張られてしまったとき。
・子供さんが転びそうになり、自分の手でどこかに捕まったとき。
・入浴後に親御さんがお子さんの身体をタオルで拭いていて手を引っ張って
しまったとき。
以上の様な原因が有りますが、お子さんが急に泣き出すと慌ててしまうのも無理はありません。お子さんが泣き出す前の状況を冷静に思い出して頂き、記憶にとどめておいて下さい。現場を見ていなかったとしても、何をして遊んでいたかだけでも解れば大丈夫です。
☞ご両親がお子さんの負傷の原因を明確にしておくと診断がし易いです。
小さなお子さんは、身体が柔軟で意外と転倒しても怪我をしにくいものです。しかし、転倒後に泣き止まず暫く泣き続ける場合には、骨折の可能性を否定できないことも有ります。
小児肘内障の場合には、脱臼をした瞬間には痛みが有り、子供さんはとても泣きますが、暫くすると痛みは軽減又は消失してしまい泣き止みます。それでも、手のひらを返す動作を嫌がり、肘を深くは曲げられません。そのため、泣き止んだあとも患部の腕を使おうとはしません。
その様な状態が見受けられる時は小児肘内障の可能性が高いため、整復をして元に戻してあげる必要が有ります。
小児肘内障は負傷後から多少の時間を置いても問題は有りません。電話でお子さんの様子を伺い、骨折の可能性が有れば最寄りの医療機関へ行かれるようにご指示もいたします。小児肘内障で有れば、外出先から治療室で待ち合わせをして治療を致します。
当院は、急患に対応しておりますので遠慮なくお電話ください。
不在の場合でも、留守番電話で私の携帯電話番号をお知らせ致します。
大船駅東口徒歩1分
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2016年05月09日|小児肘内障
今日の午後の2時ごろの昼食後に仮眠を取っていると接骨院の電話が鳴りました。3才の女の子のお母さんからで、朝10時30分ごろに公園で娘さんと追いかけっこをしながら滑り台で遊んでいると、娘さんが滑り台を滑った後に様子が変なので、駆け寄って抱き上げると泣き出してしまったそうです。それから、左腕を痛がり使わなくなったため、骨折でもしていないかと心配になり電話を頂きました。
転倒はしていないとのことでしたので、骨折よりも肘の脱臼(小児肘内障)の可能性が有ることをお伝えして、来院頂くことにしました。
午前中にお電話を頂いていた、急性腰痛(ぎっくり腰)の男性患者さんと午後2時30分に約束をしていたので、その患者さんを拝見してベッドで通電治療をしていると、間もなく3才の女の子がお母さんに抱っこされて来ました。
滑り台での様子を詳しくお聞きしたところ、お母さんは現場を見てはいなかったのですが、娘さんが滑り台の途中で右側に身体が向いて滑ってしまい、転倒や落下は全くしていないとのことでした。
そうすると、滑り台の端を両手で持っていて、右側に身体が向いてしまったために掴んでいた左手が引っ張られてしまい、左肘の脱臼(小児肘内障)に至ったのではないかとお母さんに説明しました。また、今回が初めての脱臼(小児肘内障)ということだったので、肘の脱臼(小児肘内障)を文献の絵や肘関節の模型で説明しました。娘さんの両方の肘関節周囲の腫脹や圧痛、熱感等を比べ、橈骨遠位端部の圧痛、腫脹等も触察して、骨折は無く問題がないので左肘の脱臼(小児肘内障) の整復動作を肘関節を屈曲後、前腕を回外してすぐに整復音が触知出来ました。
お母さんに脱臼後は再脱臼し易いことや手首を持たずに上腕部を持てば肘の脱臼は起きないこと等の注意事項を説明して、3才から5才ぐらいまでは再脱臼しないように気を付けて頂くようにお願いしました。
また、脱臼しないように気を付けて下さいね。お大事に。
大船駅東口徒歩1分
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2016年05月03日|小児肘内障
5月3日の祭日の今日は東京の多磨霊園へ父のお墓参りに行く途中、電車の中で携帯に電話を受信しました。マナーモードでしたが気づいて電車内では出られないため、そのまま切れるのを待ちました。恐らく急患だと思い携帯の電話番号を登録して、ショートメールで連絡をしました。するとすぐに返信が有り、以前急患で小児肘内障で2回来院歴のある男の子が、また肘を脱臼(小児肘内障)してしまったそうで診て欲しいとの、お母さんからの連絡でした。
これから、お墓参りをして昼食後に帰宅したら夕方になってしまうため「取り敢えず救急病院で整形外科の先生が担当医の病院に問い合わせて頂いて、明らかに小児肘内障なら、帰宅後に拝見しても大丈夫です」と返信すると外出先からの帰りのようで、息子さんも痛がってはいない様子なため夕方に見て頂きたいとの返信でした。
それで、帰りに大船の到着時間をメールして、接骨院で待ち合わせすることになりました。
東京駅から東海道線に乗ると車内で3時59分に大船に着くとわかり「4時過ぎには大船に到着します」とメールをして「その頃に接骨院へ伺います」との返信を頂きました。
大船駅に着き足早に接骨院へ向かうと、すでに接骨院の前に患者さんご家族は待っていました。挨拶も早々にカギを開けて待合室へ入ってもらい、奥様には初診申込み用紙に記入をお願いして、ご主人には抱っこをしている息子さんと治療室に入って頂きました。
パソコンの傷病履歴では、昨年の3月と4月の2才の時に左肘の脱臼(小児肘内障)で来院されていて、それより以前に1回だけ左肘の脱臼(小児肘内障)で別の接骨院で診て頂いていましたので、全て左肘で今回が4回目になりました。
負傷原因をお聞きすると、出先の駅の改札の手前で、お母さんが右手を繋ぎお父さんが左手を繋いでいて、前へ進もうと手を引いた際にお父さんの引く力の方が強く、左肘を脱臼(小児肘内障)してしまった様子でした。
そんな問診のやり取りを聞きつつ、息子さんが急に「僕ここに来たことあるよ」と言いました。
「しゃべれるようになったんですね」とお父さんに言うと、もう3才になり4月から幼稚園の年少さんになったそうで男の子の成長にとても驚きました。
少し元気が無いなように思っていたのですが、幼稚園に通うようになりすぐに風邪をうつされてしまい、治ってまた風邪をうつされての病み上がりとのことでした。
いつものアンパンマンの音の出るおもちゃであやそうとすると、お父さんから「今は妖怪ウォッチに興味があるんです」と言われてしまいました。それでもアンパンマンに興味が無いわけでもなく、手で触れてはいるので、時間が経ち抵抗する様子もなかったため、整復操作を肘関節屈曲、前腕回外で行いました。するとすぐに整復音と共に整復されました。
やっぱり泣かれてしまいましたが、ティッシュペーパーで涙を拭いてあげてしばらくすると泣き止んでくれました。
来院した時には床にダラーンとしていた左腕でしたが肘も曲がり、涙を拭いたティッシュペーパーを左手に持たせてあげると手も使うようになりました。再脱臼しないように気を付けて頂くようにお願いして治療を終えました。お大事にね。
近日中に小さな子供さん用に妖怪ウォッチのおもちゃを購入しないといけないなと思いました。
大船駅東口徒歩1分
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2016年04月07日|脱臼
今日の午前10時過ぎに1才の女の子のお母さんから電話があり「昨夜、左肘を脱臼して救急外来で診てもらったのですが、その後も左手を使わずにいるので、これからそちらで診てもらえますか」との問い合わせがありました。少し遠くの方で、11時30分頃に到着されて、受傷原因をお聞きすると、お婆ちゃんとお母さんの間で娘さんが両手をつないでブランコのようにしていた際に、お母さんの引く力が強く左肘を脱臼したとのことでした。☞今回が初めての受傷。
昨日のご様子では救急外来の待合室で、ある程度左手を使うようになったそうで、医師の診察時には整復をされたようですが「もう入ってるんじゃないかな」と言われたそうです。
しかし、昨夜の帰宅後も左手を使う様子は無く、今朝起きてからも左手は使わないので、脱臼が整復されていないのではと思われたそうです。
女の子の左腕のシャツの袖を肘の上までめくって、小児肘内障の整復動作をしっかり行うと、肘のところで「ピキッ」と整復音が触知出来ました。結構しっかりと脱臼しておりました。
少し泣かれましたが、帰りにはアンパンマンのラムネ菓子を左手にしっかり握りしめられるようになり、右手でバイバイをしてくれました。
また、脱臼(小児肘内障)しないように気を付けてくださいね。
当院では小児肘内障だけでなく、肩関節脱臼、顎関節脱臼、指関節脱臼等を
急患でも対応しております。
整復は呼吸法による無痛整復を行っておりますので痛みはわずかです。
急患の場合はお電話をされてから来院ください。
大船駅東口徒歩1分
急患応需
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